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Gruzinskaja pesnja    
  20 romansa
グルジアの歌  
     20の歌

詩: プーシキン (Aleksandr Sergeyevich Pushkin,1799-1837) ロシア
      Не пой,красавица,при мне (1828)

曲: バラキレフ (Mily Alexeyevich Balakirev,1837-1910) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Ne poj,krasavitsa,pri mne
Ty pesen Gruzii pechal’noj;
Napominajut mne oni
Druguju zhizn’ i bereg dal’nij.

Uvy,napominajut mne
Tvoi zhestokie napevy
I step’,i noch’,i pri lune
Cherty dalekoj,bednoj devy!

Ja obraz milyj,rokovoj,
Tebja uvidev,zabyvaju;
No ty poesh’,i predo mnoj
Ego ja vnov’ voobrazhaju.
歌わないでくれ、乙女よ、私に
お前のそのグルジアの悲しい歌を
その歌は私に思い出させるから
遠い彼方の岸辺での過ぎ去った昔を。

ああ、思い出させるのだ
お前の残酷な調べは
あの草原を、夜を、そして月明かりに
浮かぶあの娘の姿を。

あの美しい、運命的な姿を
お前を見ているだけなら、忘れられていたのに
ひとたびお前が歌い、それが私に届くと、
あの姿がまた現れてくるのだ。


ラフマニノフがメロディをつけたものがあまりに有名なプーシキンのこの詩、バラキレフもエキゾチックなメロディをつけています。ラフマニノフのエキゾティシズムを先取りしたかのようなそのオリエンタルな響きはなかなかに本格的なのですが、ちょっと本格的すぎてコテコテのロシア民謡風メロディを求める人には物足りないのかも知れません。また中間部で盛り上がるところもやり過ぎかも。でもこうしてラフマニノフのものと比較しながら聴くとたいへんに面白い曲です。

( 2014.05.05 藤井宏行 )


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