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Hundra vägar har min tanke   Op.72-6  
  6 Laulut
百の道があるのです 私の心には  
     6つの歌

詩: ルーネベリ (Johan Ludvig Runeberg,1804-1877) フィンランド
    Lyriska dikter II - Ett litet öde 6 Hundra vägar har min tanke

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: スウェーデン語


Store Skapare,förlåt det,
Se ej,gode Gud,med vrede,
Att så ofta i ditt tempel
Jag på honom äfven tänker!
Hundra vägar har min tanke,
Tusen att till honom hinna.
Blott det sämsta leder bortåt,
Allt det bättre för till honom.
Kort från dagens ljus är vägen,
Gen från nattens stjärneskara,
Hvarje blomma stakar stigen,
Hvarje träd är vägamärke.
Men när dig min tanke hunnit,
Är den nästan ren hos honom.

偉大なる創造主よ お赦しください
ご覧にならないで 善なる神よ 怒りを持って
あまりに頻繁に あなたの寺院の中で
私があの方のことを考えているからといって
百の道があるのです 私の思いには
千通りの道が彼に向かって
その最悪なものだけが彼から遠ざかりますが
他のより良きものはみな 彼へと向かうのです
近いのです 昼間の光から その道は
そして夜の星たちのひしめきあいからも
あらゆる花がその道を彩り
あらゆる木が道しるべとなります
けれど御身が私の思いをとらえる時には
その思いはもう彼のもとにあるのです


敬虔な讃美歌のような清楚なメロディが段々盛り上がって行き、美しいクライマックスを迎えますが、歌詞はなんとも意味深長です。神さまよりも「彼」が好き、という恋する想いを歌った単純な詩のようにも読めますが、どうもそればかりではないようです。シベリウスの音楽は純粋な気持ちを強調しているかのようです。

( 2014.03.23 藤井宏行 )


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