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L'ultima ebbrezza   P 8  
 
最後のときめき  
    

詩: ネグリ (Ada Negri,1870-1945) イタリア
      

曲: レスピーギ (Ottorino Respighi,1879-1936) イタリア   歌詞言語: イタリア語


Un ultimo profumo inebriante
Versa,magico fiore,intorno a me:
Spandi un ultimo raggio a me dinante,
Astro di luce che mortal non è!...

O melodia sublime,indefinita,
Un'ultima tua nota io voglio udir,
Che m'echeggi nell'anima rapita
Come ardente cadenza di sospir!...

Un guardo ancor de li occhi tuoi possenti,
Un sorriso,un accento,un bacio ancor!
Dammi l'ultima ebbrezza che m'annienti
Nel fremito supremo dell'amor!..

最後の心酔わす香りを
注いでおくれ 魔法の花よ 私のまわりに
私に射しかけておくれ 最後の光線を
光の星よ 決して滅びることのない!...

おお崇高なメロディーよ 限りのない
最後のお前の響きを 私は聞きたいのだ
心奪われた私の魂に響きかけてくれるなら
ため息の燃え立つカデンツァのように!...

あなたの力強い瞳よりのまなざしをもう一度
ほほ笑みを 語りかけを そしてまたくちづけを!
最後のときめきを私にください 私を消し去るほどの
愛の至高のときめきを!


レスピーギ初期の歌曲。まだ彼らしいスタイルは見られませんが、代わりに陶酔的なまでの美しいメロディがあります。レスピーギがよく取り上げた彼と同世代の女性詩人アーダ・ネグリの詩も、ここでは饒舌なまでの愛の告白、実に見事です。

(2014.11.16)補足:この曲、作詞者不詳となっているサイトと、このネグリの詩としているサイトと見解がかなり分かれております。確かにあまりこの詩、ネグリのものらしくない感じはするのですが、一応今のところはネグリの詩ということにしておきます。

( 2014.02.15 藤井宏行 )


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