yaishama ne na アイヌの叙事詩による対話体牧歌 |
北の海に死ぬ鳥の歌 |
yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na atui-so ka-ta hu ara o pinne chirpo hu ara o tepaakan tepaakan hu ara o yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na yaishama ne na san-ota ka-ta hu ara o matne chirpo hu ara o rimimse rimimse hu ara o yaishama ne na yaishama ne na |
ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ 海の上で フーアラオー 雄の小鳥がフーアラオー 今にも沈みそうになってゐる フーアラオー ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ 浜の砂の上で フーアラオー 雌の小鳥がフーアラオー 泣き叫んで助けを求めてゐる フーアラオー ヤイシャマ ネ ナ ヤイシャマ ネ ナ (知里 真志保 訳) |
「ヤイシャマ ネ ナ」とは「私の心を語るなら」と言う意味のアイヌ語だそうです。舟漕ぎ歌のようにゆったりとリズミカルな、しかし寂しげな歌声に掛け合うティンパニは響きをまろやかにするためにこの曲ではずっと手で叩かれます。アイヌの歌ということでありながら、なぜか懐かしい響きがするのは日本人の血の中にもアイヌの伝統が色濃く流れているからでしょうか。非常に味わい深い曲です。
( 2014.02.11 藤井宏行 )