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Deo gracias   Op.28-10  
  A Ceremony of Carols
神に感謝せよ  
     キャロルの祭典

詩: 不詳 (Unknown,-) 
    15世紀  

曲: ブリテン (Edward Benjamin Britten,1913-1976) イギリス   歌詞言語: 英語


Deo gracias! Deo gracias!

Adam lay ybounden,
Bounden in a bond,
Four thousand winter
Thought he not too long;
Deo gracias!

And all was for an apple,
An apple that he took,
As clerkës finden
Written in their book.
Deo gracias!

Né had one apple taken been,
The apple taken been,
Né had never Our Lady
A been Heaven's Queen.

Blessèd be the time
That apple takèn was.
Therefore we moun singen:
Deo gratias!


神に感謝を! 神に感謝を!

アダムは束縛されておりました
あの約束に縛られておりました
四千回もの冬も
彼は長すぎるとは考えなかったのです
神に感謝しましょう!

そう すべてはひとつのリンゴのため
彼がもぎ取ったリンゴでした
聖職者たちが見つけ出したように
聖書の中に書かれていることを
神に感謝しましょう!

もしもそのリンゴが取られることがなかったなら
そのもぎ取られたリンゴが
われらの聖女様は決して
天の女王様になられることはなかったでしょう

その時よ 祝福されなさい
かのリンゴがもぎ取られた時よ
だから私たちは歌わねばなりません
神に感謝しましょう!



ラテン語のDeo graciasの繰り返しはあとからブリテンが挿入したもの(オリジナルにあったのは一番最後だけ)ですが、この言葉に付けられたメロディがたいへんなインパクトを与えます。静かな前の曲と対照的に激しい信仰告白を歌っています。この曲もテンポが速いので1分少々で終わってしまいます。

( 2013.12.23 藤井宏行 )


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