In freezing winter night Op.28-8 A Ceremony of Carols |
凍り付く冬の夜に キャロルの祭典 |
Behold,a silly tender babe in freezing winter night, In homely manger trembling lies; alas,a piteous sight! The inns are full,no man will yield this little pilgrim bed. But forced he is with silly beast, in crib to shroud his head. This stable is a Prince's court, this crib his chair of State; The beast are parcel of his pomp, this wooden dish his plate. The persons in that poor attire his royal liveries wear; The Prince himself is come from Heav'n; this pomp is prizèd there. With joy approach o Christian wight, do homage to thy King; And highly praise his humble pomp, wich he from Heav'n doth bring. |
ご覧なさい 無邪気な幼い赤子を 凍り付く冬の夜 粗末な飼い葉桶の中で震えて眠っておられます ああ、なんと気の毒な光景でしょう! 宿は客でいっぱいで 誰も譲る者はありません この小さな巡礼者にベッドを 代わりに彼は愚かな獣共と一緒に 飼い葉桶の中にその頭を覆わねばならぬのです この馬小屋は王子様の宮殿、 この飼い葉桶は彼の玉座 獣どもは彼の廷臣の一団 この木の皿は銀の食器です 貧しい服を纏った人々は 彼の王宮の制服を着ているのです この王子は天からやって来たお方 その壮麗はそこで讃えられるのです 喜びと共に近づきなさい おお キリスト者よ あなたの王を誉めたたえましょう そして高らかに誇りましょう 御子の慎ましい壮麗さを 彼が天から持って来られたものを |
7曲目は歌のつかないハープ独奏による間奏曲です。これに引き続いて歌われるこの第8曲は寒い冬の夜を見事に描写したかのようなゆったりと静寂な合唱。少々寂しげな風情はありますが、クリスマスのイメージをこの曲が最大限に盛り上げます。この詩も第6曲と同じロバート・サスウェルのものです。
( 2013.12.23 藤井宏行 )