Die liebe Farbe Op.25 D 795 Die schöne Müllerin |
好きな色 美しき水車小屋の娘 |
In Grün will ich mich kleiden, In grüne Tränenweiden: Mein Schatz hat's Grün so gern. Will suchen einen Zypressenhain, Eine Heide von grünem Rosmarein: Mein Schatz hat's Grün so gern. Wohlauf zum fröhlichen Jagen! Wohlauf durch Heid' und Hagen! Mein Schatz hat's Jagen so gern. Das Wild,das ich jage,das ist der Tod; Die Heide,die heiß ich die Liebesnot: Mein Schatz hat's Jagen so gern. Grabt mir ein Grab im Wasen, Deckt mich mit grünem Rasen: Mein Schatz hat's Grün so gern. Kein Kreuzlein schwarz,kein Blümlein bunt, Grün,alles grün so rings und rund! Mein Schatz hat's Grün so gern. |
緑でぼくは着飾ろう 緑の枝垂れ柳で ぼくの愛する人は緑が大好きなのだから 糸杉の林を探しに行こう 緑のローズマリーの野原を ぼくの愛する人は緑が大好きなのだから 行こう 楽しい狩りに 行こう 荒れ地や茂みを抜けて ぼくの愛する人は狩りが好きなのだから ぼくの狩る獲物 それは死だ この荒野をぼくは名付ける 愛の苦しみと ぼくの愛する人は狩りが好きなのだから 掘ってくれ ぼくの墓穴をこの地面に 覆ってくれ ぼくを緑の芝で ぼくの愛する人は緑が大好きなのだから 黒い十字架はいらない 色とりどりの花も 緑で すべて緑で すべてまわりを覆ってくれ! ぼくの愛する人は緑が大好きなのだから |
この詩ではじめて死の影が忍び寄ってきます。何もこんな失恋くらいで死ぬこたあないじゃないかと凡人は思ってしまうところですが、これからこの若者、ひとりの世界でどんどん深みにはまって行ってしまいます。
13曲目でとても愛らしく讃えられた「緑の色」がここでは何と残酷な輝きを帯びていることでしょうか。音楽も死んでしまった愛へのエレジーのようです。
( 2013.09.08 藤井宏行 )