TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Die letzten Blumen starben   Op.104-6  
  Sieben Lieder von Elisabeth Kulmann
最後の花もしおれ  
     エリーザベト・クールマンの詩による7つのリート

詩: クールマン (Elisabeth Kulmann,1808-1825) ロシア
    Gemäldesammlung in vierundzwanzig Sälen - 24. Vierundzwanzigster Saal 1 Die letzten Blumen starben

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Die letzten Blumen starben,
Längst sank die Königin
Der warmen Sommermonde,
Die holde Rose hin!

Du hehre Georgine,
Erhebst nicht mehr dein Haupt!
Selbst meine hohe Pappel
Seh ich schon halb entlaubt.

Bin ich doch weder Pappel,
Noch Rose,zart und schlank,
Warum soll ich nicht sinken,
Da selbst die Rose sank?

最後の花もしおれ
ついには花弁も落ちた
暖かい夏の月や
愛らしいバラも消えていった

お前 気高きダリアよ
もう頭を持ち上げないで!
私の気高いポプラさえも
私には見える 半分葉を落としているのが

私はポプラではないし
ましてやか弱く華奢なバラではない
だからどうして散らずにいられましょう
バラでさえも枯れるというのに?


Ein Gedicht voll trüber Todesahnung,wohl aus ihrem letzten Lebensjahr. Sie hatte neben ihrer “Hütte” ein kleines Gärtchen,in dem sie Jahraus,Jahrein,Blumen pflegte. Auch eine Pappel stand in der Nähe.

悲劇的な死の予感にあふれた一篇の詩、おそらく彼女の最後の年に書かれたもの。彼女は自分の「小屋」の脇に小さな庭を持ち、そこで年がら年中花を育てていた。また一本のポプラがそのそばには立っていた。

シューマンが「悲劇的」と記している通り、7曲の中で最も陰鬱な音楽がつけられています。彼女は11月に死んでいるのですが、まさにそんな死を目前とした晩秋の光景を描き出しているのですね。

( 2012.11.17 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ