Der Zeisig Op.104-4 Sieben Lieder von Elisabeth Kulmann |
ヒワ エリーザベト・クールマンの詩による7つのリート |
Wir sind ja,Kind,im Maie, Wirf Buch und Heft von dir! Komm' einmal her in's Freie, Und sing' ein Lied mit mir. Komm,singen fröhlich beide Wir einen Wettgesang, Und wer da will,entscheide, Wer von uns besser sang! |
そうだよ、ねえ君、五月だ 本や雑誌を放り出そうよ! もう一度表に出るんだ ぼくと一緒に歌を歌おうよ おいでよ、陽気にふたりで歌うんだ ぼくらは歌くらべをしようよ そこでしたい人に決めてもらおうよ どっちがうまく歌えたのかを! |
Ein Lied aus ihrem frühsten Mädchenalter,vielleicht schon im elften Jahre gedichtet. So reizend naive enthalten die Dichtungen jener Zeit an die Hundert. Auf das tiefste spiegelt sie überall die Wirklichkeit ab.
彼女がまだ幼い少女だった頃の歌 おそらく11歳のころに書かれたもの。とても愛らしく純真であったのがこの頃書かれた百篇にも及ぶ詩である。深いところまで 彼女はあらゆるところに現実を反映させている。
角笛の響きを模したピアノ伴奏に乗せて春の訪れの喜びを歌います。詩はやはり11歳の子供の作ということでそれほど出来が良いようにも思えないのですが、これを選んで曲をつけたシューマンの思い入れにこそ着目すべきでしょうか。小鳥の誘いに乗って外で歌を歌おうという屈託のない中身が、このころの沈鬱な曲の多かったシューマンにはかなり異色なところがあります。それはこのあと出てくるひたすら重い3曲の前の一服の清涼剤といったところでしょうか。
( 2012.11.09 藤井宏行 )