TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Du nennst mich armes Mädchen   Op.104-3  
  Sieben Lieder von Elisabeth Kulmann
あなたはわたしのこと まずしい娘と呼ぶけれど  
     エリーザベト・クールマンの詩による7つのリート

詩: クールマン (Elisabeth Kulmann,1808-1825) ロシア
    Gemäldesammlung in vierundzwanzig Sälen - 03. Dritter Saal 21 Du nennst mich armes Mädchen

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Du nennst mich armes Mädchen?
Du irrst,ich bin nicht arm.
Entreiss dich,Neugier halber,
Einmal des Schlafes Arm

Und schau' mein niedres Hüttchen,
Wenn sich die Sonne
Hold am Morgenhimmel hebet:
Sein Dach ist reines Gold!

Komm' Abends,wann die Sonne
Bereits zum Meere sinkt,
Und sieh' mein einzig Fenster,
Wie's von Topasen blinkt!

Du nennst mich armes Mädchen?
Du irrst,ich bin nicht arm.

あなたはわたしのこと まずしい娘と呼ぶけれど
あなたはまちがってる わたしまずしくなんかないわ
放り出してみてよ、もし興味があるなら
一度 その眠りの腕枕を 

そして見てよ わたしの小さな家を
お日様が
朝の空に昇るとき
家の屋根は純金なのよ!

夕方に来てよ、お日様が
海に沈んでゆくときに
そしてわたしの家の窓を見て
トパーズがなんてきれいにきらめいていることか!

あなたはわたしのこと まずしい娘と呼ぶけれど
あなたはまちがってる わたしまずしくなんかないわ


シューマンの楽譜に書いたコメント:

Es wurde ihr wohl von unverständigen Kindern ihre Armuth manchmal vorgeworfen; das folgende Lied ist eine Antwort darauf.

彼女は無理解な子供たちに 彼女の貧しさのことをからかわれていたようだ:次の歌がそれに対するひとつの答えである。


シューマンの音楽はこの時期に見られるようなたゆたう調性のゆらぎに満ちて、不思議な情緒を醸し出しています。暗いようでもあり、明るいようでもあり、沈んでいるようでもあり、おどけているようでもあり、それはこの詩の表現しようとしているものそのものでしょうか。
Entreiss des Schlafes Armというのは「早起きする」という意味の慣用句のようですが、ここでは直訳に近くしてみました。

( 2012.11.09 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ