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初夏はつなつ    
  弓春の賦
 
    

詩: 与謝野晶子 (Yosano Akiko,1878-1942) 日本
      初夏

曲: 鈴木輝昭 (Suzuki Teruaki,1958-) 日本   歌詞言語: 日本語


初夏はつなつが来た、初夏はつなつ
髪をきれいにき分けた
十六七の美少年。
さくら色した肉附にくづきに、
ようも似合うた詰襟つめえり
みどりの上衣うはぎ、しろづぼん。

初夏はつなつが来た、初夏はつなつ
青いほのほき立たす
南の海の精であろ。
きやしやな前歯に麦の茎
ちよいとみ切り吹く笛も
つつみがたない火の調子。

初夏はつなつが来た、初夏はつなつ
ほそいづぼんに、赤い靴、
つゑを振り振り駆けて来た。
そよろとにほ追風おひかぜに、
枳殻きこくの若芽、けしの花、
青梅あをうめの実も身をゆする。

初夏はつなつが来た、初夏はつなつ
五行ばかりの新しい
恋の小唄こうたをくちずさみ、
女の呼吸いきのする窓へ、
物を思へど、蒼白あをじろ
百合ゆり陰翳かげをば投げに来た。



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   弓春の賦 

( 2012.10.28 滝光太郎 )


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