Herbstlied Op.89-3 Sechs Gesänge von Wielfried von der Neun |
秋の歌 フォン・デア・ノインの6つの詩 |
Durch die Tannen und die Linden Spinnt schon Purpur her und hin; Will mich Wehmut überwinden, Daß ich bald im Herbste bin. Nimmer! denn vom Walde klingen Märlein mir und Sprüchelein, Die mir süße Tröstung bringen Ob erstorbnem Sonnenschein. Ja,erstorben ist die Sonne Und ihr Strahl ist ohne Macht! Dennoch spricht von ferner Wonne Greiser Wipfel Farbenpracht. |
モミやリンデの木々には あちこちにもう赤い色が紡ぎ出されている 悲しみが私を打ちのめそうとしている すぐに私も秋の中にいることになるから いや違う! なぜなら森の声は 私にそっと囁き 語りかける それは私に甘い慰めをもたらす 死んでいく太陽の光の そうだ 太陽は死んで その輝きは力ない だがそれでも 遥かな喜びを語るのだ 色づく梢は |
Op.89は第3・4曲に秋の歌を置いています。第3曲は秋らしくピアノの繊細なトレモロとともに寂しげに始まりますが、詩が語っているように2節目からは静かな喜びを語るようにほのかに明るさを見せます。
( 2012.10.19 藤井宏行 )