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Spielmann    
  Seven Songs from the Norwegian
吟遊詩人  
     7つのノルウェーの歌

詩: パッサルゲ (Ludwig Passarge,1825-1912) ドイツ
       原詩: Henrik Ibsen イプセン,Digte

曲: ディーリアス (Frederick Theodore Albert Delius,1862-1934) イギリス   歌詞言語: ドイツ語


Zu ihr stand all mein Sehnen,
in der lichten Sommernacht;
Doch der Weg ging vorüber am Flusse,
wo heimlich der Wassermann lacht.

Hei! verstünd' ich wie der zu spielen,
zu umgaukeln der Schönen Sinn,
Sie lauschte wohl meinem Liede,
sie folgte mir überall hin.

Ich rief ihn herauf aus der Tiefe,
er spielte,noch heut' mir graut;
Als ich ein Meister geworden,
war sie meines Bruders Braut.

Zu großen Kirchen und Sälen
trug mich mein Lied wohl hin,
Des Wassermanns heimliches Singen
geht mir nicht mehr aus dem Sinn.

彼女へとわが心は向かっていく
この夏の輝く夜に
だが道は向かってゆく 水辺へと
そこでは水の精が密かに笑っているのだ

ああ もし私が奏でるすべを知っていたなら
美しき人の心を魅惑する
あの人はしっかり私の歌に耳を傾けて
私に付いてどこへでも行くだろう

私は水の精を深みから呼び出し
彼は奏でた 今でも私が身震いするほどに
だが 私がっマイスターになったとき
彼女は私の弟の花嫁になってしまった

大きな教会や広間で
私は自分のことを歌い続ける
そして水の精のひそやかな歌声は
私の中から決して消えることはない


イブセンの詩をもとにしたこの幻想的なドイツ語詞、なんとも不思議な味わいのする曲に仕上がっています。原詩にはグリーグが曲をつけていて、イブセンの詩につけた曲ばかりからなる作品25の第1曲。ノルウェー語の原詩はそちらでご覧ください。
吟遊詩人 (エドワルド・グリーグ)
グリーグのものがテンポもゆったりとした幻想的なものなのに対し、こちらはもっとダイナミックで雄弁。芝居がかった感じも面白い曲でした。
オーケストラ編曲はアンソニー・ペイン。ピアノ版では第5曲、英語で歌われるときの歌詞はピーター・ピアーズのものです。

( 2012.09.22 藤井宏行 )


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