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Le souvenir d'avoir chanté    
  Douze rondels
歌ってきたことの思い出は  
     12のロンデル

詩: マンデス (Catulle Mendès,1841-1909) フランス
      Le souvenir d'avoir chanté

曲: アーン,レイナルド (Reynald Hahn,1875-1947) フランス   歌詞言語: フランス語


Le souvenir d'avoir chanté
Au soleil,sous l'azur céleste,
Est l'infini trésor qui reste
Aux cigales après l'été.

Quel est,vieux gitane éreinté,
Ton recours quand tout te moleste?
Le souvenir d'avoir chanté
Au soleil sous l'azur céleste!

Quand un autre aura ta beauté,
Mésange,et ton rire et ton geste,
Mon coeur,en son ombre funeste,
Gardera,comme une clarté,
Le souvenir d'avoir chanté.

歌ってきたことの思い出は
青空の下の太陽
残された無限の宝物
夏の終わりのセミたちの

年老いたジプシーよ 何が
お前の癒しなのだ すべてがお前を抑圧するときに?
歌ってきたことの思い出は
青空の下の太陽

お前の美しさのオーラが
アオガラよ お前の笑い お前のしぐさが
私の心に その陰鬱な翳りの中に
残るのだ ひとつの灯りのように
歌ってきたことの思い出は


12のロンデル、最終曲はシャブリエの歌曲などでよく名前を見かける詩人カチュール・マンデスのもの。晩夏のほのかな寂しさのようなものをほんのりと漂わせつつも力強く歌われます。アオガラはシジュウカラの仲間の小鳥のことですね。セミはまあ分かるとして、ここに出てくる老いたジプシーとこのアオガラも夏の風物詩なのでしょうか。詩はうまく訳しきりませんでしたが、憧れに満ちた雰囲気を少しでも感じ取って頂ければ幸いです。

( 2012.09.07 藤井宏行 )


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