Verborg'ne Liebe Seven Songs from the Norwegian |
秘めた愛 7つのノルウェーの歌 |
Er schlich sich die Wände entlang. Sie lustig im Tanze sich schwang. Ihr Auge so hell, lacht manchem Gesell; ihm wollte das Herz schier erstarren, doch das hat niemand erfahren. Er kam,um zu scheiden,in's Haus, sie trieb's in den Garten hinaus. Sie weint',und sie weint', zu sterben sie meint; sie hatt' ihn geliebet seit Jahren. Doch das hat niemand erfahren. Ihm wurden die Jahre zur Qual. So kehrte er wieder einmal. Sie hatte es gut; in Frieden sie ruht; ihr Herz thät' sie treu ihm bewahren. Doch das hat niemand erfahren. |
彼は壁のところでじっとしていた 彼女は楽しそうにダンスを踊っていた 彼女の瞳はとても明るく 大勢の人たちに笑いかけていた 彼のハートは今にも凍りつきそうだった だけど気づいた者は誰もいない 彼はやってきた 別れを告げに 家へと 彼女は庭へと飛び出した 彼女は泣いた 彼女は泣いた 死んでしまおうとさえ思ったのだ 彼女は彼のことをずっと想い続けていたのだ だけど気づいた者は誰もいない 彼には年月が苦しみとなった そして彼は戻ってきたのだ 彼女はうまくやった 安息の中 彼女は安らいだのだ 彼女は彼のことを最後まで想うようになった だけど気づいた者は誰もいない |
第3曲もグリーグが曲を付けており(Op.38-2)こちらもしみじみとした味わい深い歌でした。ディーリアスはこのメロドラマ風の詩をグリーグよりもずっと劇的に処理して迫力あるものにしています。管弦楽伴奏(編曲:アンソニー・ペイン)を聴くとちょっとやり過ぎかと思うくらいにあざとい盛り上がり方なのですが、これはこれで面白い感じの歌になりました。ピアノ伴奏版では第6曲目になります。
ドイツ語の歌詞はビョルンソンのものと微妙にニュアンスが違っています。英語で歌われるときのタイトルはHidden Love、訳詞は有名なテナー歌手、ピーター・ピアーズが行っております。この英訳はドイツ語詞から行っているようで、ドイツ語詞と英詞の間の差はあまりありませんでした。
秘密の愛 (エドワルド・グリーグ)
( 2012.08.16 藤井宏行 )