Abendlied Op.107-6 Sechs Gesänge |
夕暮れの歌 6つの歌 |
Es ist so still geworden, Verrauscht des Abends Wehn, Nun hört man aller Orten Der Engel Füße gehn. Rings in die Tiefe senket Sich Finsternis mit Macht; Wirf ab,Herz,was dich kränket, Und was dir bange macht! Nun stehn im Himmelskreise Die Stern' in Majestät; In gleichem,festem Gleise Der goldne Wagen geht. Und gleich den Sternen lenket Er deinen Weg durch Nacht; Wirf ab,Herz,was dich kränket, Und was dir bange macht! |
あたりはすっかり静かになり 夕暮れの風も止んだ 今聞こえる あちこちで 天使たちの足音が あたりに深く降りてくる 暗闇が力強く 捨て去るのだ 心よ お前を悩ませているものを そしてお前を不安にしているものを 今こそ天空には現れる 壮麗な星たちが 同じようにしっかりした軌道の上を 金色の馬車となって進んで行く そして星たちと同じように お前の道を夜を抜けて進み行くのだ 捨て去るのだ 心よ お前を悩ませているものを そしてお前を不安にしているものを |
作品107最後の曲はしっとりと想いに沈む美しい曲です。雄弁で饒舌なメロディの歌の多いシューマンにあってはこの抑制された美しさは少々異色な味わいですが、それだけに魅力的でもあります。
( 2012.07.14 藤井宏行 )