TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Abendlied   Op.107-6  
  Sechs Gesänge
夕暮れの歌  
     6つの歌

詩: キンケル (Gottfried Kinkel,1815-1882) ドイツ
      

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Es ist so still geworden,
Verrauscht des Abends Wehn,
Nun hört man aller Orten
Der Engel Füße gehn.

Rings in die Tiefe senket
Sich Finsternis mit Macht;
Wirf ab,Herz,was dich kränket,
Und was dir bange macht!

Nun stehn im Himmelskreise
Die Stern' in Majestät;
In gleichem,festem Gleise
Der goldne Wagen geht.

Und gleich den Sternen lenket
Er deinen Weg durch Nacht;
Wirf ab,Herz,was dich kränket,
Und was dir bange macht!

あたりはすっかり静かになり
夕暮れの風も止んだ
今聞こえる あちこちで
天使たちの足音が

あたりに深く降りてくる
暗闇が力強く
捨て去るのだ 心よ お前を悩ませているものを
そしてお前を不安にしているものを

今こそ天空には現れる
壮麗な星たちが
同じようにしっかりした軌道の上を
金色の馬車となって進んで行く

そして星たちと同じように
お前の道を夜を抜けて進み行くのだ
捨て去るのだ 心よ お前を悩ませているものを
そしてお前を不安にしているものを


作品107最後の曲はしっとりと想いに沈む美しい曲です。雄弁で饒舌なメロディの歌の多いシューマンにあってはこの抑制された美しさは少々異色な味わいですが、それだけに魅力的でもあります。

( 2012.07.14 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ