TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Die Fensterscheibe   Op.107-2  
  Sechs Gesänge
窓ガラス  
     6つの歌

詩: ウルリッヒ (Titus Ulrich,1813-1891) ドイツ
      

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Die Fenster klär' ich zum Feiertag,
Daß sich die Sonn' drin spiegeln mag,
Und klär' und denke gar mancherlei.
Da geht er stolz vorbei!

So sehr muss ich da erschrocken sein,
Daß ich gleich brach in die Scheiben hinein,
Und gleich auch kam das Blut gerannt
Rot über meine Hand.

Und mag sie auch bluten,meine Hand,
Und mag mich auch schmerzen der böse Brand,
Hast einen Blick doch herauf geschickt,
Als laut das Glas geknickt.

Und in die Augen dir hab' ich gesehn;
Ach Gott,wie lang ist es nicht geschehn!
Hast mich ja nicht einmal angeblickt,
Als leis mein Herz geknickt!

窓を私 みがいてたの お祭りのために
お日さまがそこに映るようにと
みがきながら考えていたわ いろんなことを
そこへあの人が通りかかった 堂々として

そしたら私としてはびっくりするしかないでしょ
それで私 窓ガラスを割ってしまったの
すぐに血が流れてきて
私の手は真っ赤になった

私の手は血だらけになったけれど
傷口はひどく痛むのだけれど
それでも彼は一瞬の眼差しを向けてくれた
音を立ててガラスが砕けたとき

そしてあなたの瞳を私は見つめた
ああ神様 何て長いことそれを見ていなかったことでしょう
私を見てもくれなかったのよ
静かに私の心が砕けたときには


第2曲は詩だけ見ると何とも微笑ましい(流血はありますが)のですけれど、曲は何か物思いに沈む、なんとも憂いに満ちた雰囲気に満ちています。それはこの歌が実は失恋した娘の歌であるということもあるのかも知れません。

( 2012.07.01 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ