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Herzeleid   Op.107-1  
  Sechs Gesänge
心の哀しみ  
     6つの歌

詩: ウルリッヒ (Titus Ulrich,1813-1891) ドイツ
      

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Die Weiden lassen matt die Zweige hangen,
Und traurig ziehn die Wasser hin:
Sie schaute starr hinab mit bleichen Wangen,
Die unglückselge Träumerin.

Und ihr entfiel ein Strauss von Immortellen,
Er war so schwer von Tränen ja,
Und leise warnend lispelten die Wellen:
Ophelia,Ophelia!

柳の木は弱々しくその枝を垂らし
悲しげに水は流れて行く
彼女はじっと下を見ている 青白い頬をして
この不幸な夢見人は

そして彼女の手から滑り落ちる 不凋花の花束が
それは涙でとても重かったのだ
そして静かに警告するように波はさざめく
「オフィーリア オフィーリア!」と


シューマンの歌曲集作品107は1851年の作品。内省的で渋い作風であるためでしょうか。ほとんど取り上げられることはありません。ただ詩の選択はさすがシューマンといった感じで、思わずうならされること必定です。
第1曲はシェイクスピアの「ハムレット」、心を病んでおぼれ死ぬ寸前のオフィーリアの姿を描き出しています。
そういえばシューマンもまた、このわずか数年後にはライン川に身を投げたのでした。そんなことを思って聴くと何とも戦慄すべき歌でもあります。

( 2012.07.01 藤井宏行 )


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