BA BE BI BO BU ! Chansons du XVIIIe siècle 1er recueil |
バ・ベ・ビ・ボ・ブ! 十八世紀のシャンソン 第1集 |
Je ne suis plus dans l'ignorance, Je sais mon ba be bi bo bu, Déjà mon petit coeur ému Près d'un jeune berger commence A faire ta te ti to tu. Faites-moi donc present,ma mere, Dユun mari da de di do du Qui soit sémillant,vif et dru, Surtout d'un âge à pouvoir plaire, Car un vieux : pa pe pi po pu. Si pour moi sa tendresse dure J'aurai toujours de la vertu. Mais s'il est brutal et bourru, Ma bonne maman,je vous jure Qu'il sera ca ce ci co cu. |
あたし もう世間知らずじゃないから あたし知ってるわ 自分のバ・ベ・ビ・ボ・ブを もうあたしの感じやすい小さな胸は ひとりの羊飼いの若者の前で 鳴り始めたわ タ・テ・チ・ト・ツって だからあたしに下さいな、お母さん ダ・デ・ヂ・ド・ヅなお婿さん 陽気で、元気て、しっかりしてて 悦ばせてくれることのできる年齢の人を だって年寄りは、パ・ペ・ピ・ポ・プだもん もしもあたしに彼がずっと優しくしてくれるなら あたしもずっと貞淑でいるわ でも、もし彼が乱暴でつっけんどんだったら、 お母さん、誓ってもいいけど、 彼はなるでしょう カ・ケ・キ・コ・クに |
西洋語の母音の並びは「あいうえお」ではなくて「A-E-I-O-U」ですので、ここで出てくる謎の言葉もア・エ・イ・オ・ウの順です。で、これらは多分伏せ字になるような内容の言葉なのでしょう。フランス語の素養が私にはありませんので私には分からないところではありますが、他方この手のスケベな内容は古今東西共通するところもございますことから、何となく想像はできるような気もします。
セブラックがたくさん書き残した古いフランスのシャンソンの編曲は、当時の人気歌手イヴェット・ジルベールが歌うために書かれたと言いますが、こんな感じの意味深長な歌詞が素朴なロココ風、あるいはバロック風のメロディに乗せて(しかもセブラックの付けたピアノ伴奏が非常に清楚に書かれているために)たいへん不思議に聞こえますが、また実に面白い味わいです。
( 2012.03.10 藤井宏行 )