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A song of the setting sun    
  Songs of Sunset
沈みゆく太陽の歌  
     日没の歌

詩: ダウスン (Ernest Dowson,1867-1900) イングランド
    London Society  Moritura

曲: ディーリアス (Frederick Theodore Albert Delius,1862-1934) イギリス   歌詞言語: 英語


A song of the setting sun!
The sky in the west is red,
And the day is all but done:
While yonder up overhead,
All too soon,
There rises so cold the cynic moon.

A Song of a Winter day!
The wind of the north doth blow,
From a sky that's chill and gray,
On fields where no crops now grow,
Fields long shorn
Of bearded barley and golden corn.

A song of a faded flower!
'Twas plucked in the tender bud,
And fair and fresh for an hour,
In a Lady's hair it stood.
Now,ah! now,
Faded it lies in the dust and low.

沈みゆく太陽の歌!
空は西に赤く
こうして一日は終わろうとしている
はるかかなたの頭上
全く 忽然と
そこに昇るのは冷たく皮肉っぽい月

冬の日の歌!
北からの風が吹きつける
冷え切った灰色の空から
今や作物の残っていない畑の上へと
畑はずっと前に刈り取られたのだ
波打つ大麦や黄金の小麦は

しおれた花の歌!
それはまだたおやかなつぼみのうちに摘み取られ
ほんの一時だけ美しくみずみずしく
淑女の髪に飾られていたが
今や、ああ!今や
しおれて泥の中に打ち捨てられている


若くして死んだ憂愁の詩人アーネスト・ダウソンの、恋を歌っていながら同時に人生のはかなさを歌う詩を集めて、オーケストラの伴奏によるバリトンとメゾソプラノ(又はソプラノ)の独唱と合唱の曲をディーリアスが書きました。
ディーリアスの描きだす淡彩画のような静かなメロディに、このすべてを諦めきったような穏やかな歌詞が良く合っていて、なんとはかなくも美しい音楽になっています。
第1曲目は合唱のみによって歌われるナンバー。ダウソンの詩の題名は“MORITURA” ラテン語で「死にゆく者たち」の意味のようです。ダウソンの原詩は4節からなっていて、ディーリアスが省略した第3節では「ひとりの老いた男の歌」が入っています。

( 2012.02.04 藤井宏行 )


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