An den Frühling D 587 |
春に寄せて |
Willkommen,schöner Jüngling! Du Wonne der Natur! Mit deinem Blumenkörbchen Willkommen auf der Flur! Ei,ei! Du bist ja wieder! Und bist so lieb und schön! Und freun wir uns so herzlich, Entgegen dir zu gehn. Denkst auch noch an mein Mädchen? Ei,Lieber,denke doch! Dort liebte mich das Mädchen, Und's Mädchen liebt mich noch! Für Mädchen manches Blümchen Erbat ich mir von dir - Ich komm' und bitte wieder, Und du? Du gibst es mir. Willkommen,schöner Jüngling! Du Wonne der Natur! Mit deinem Blumenkörbchen Willkommen auf der Flur! |
ようこそ 美しき若者よ! 君よ 自然の喜びよ! 君の花かごと共に ようこそ この野原へ! そうだ そうだ! 君は戻ってきた! そして実に甘美で美しい! そしてぼくらは歓喜する 心の底から 君を迎えに出かけるのだ 君はまだぼくの愛しい娘のことを考えてくれているかい? そうだ 友よ 考えてくれ! あのときあの娘はぼくを愛してくれた そしてあの娘は今でもぼくを愛してくれているんだ! あの娘のために たくさんの花を ぼくは君に頼みたいんだ ぼくはまたお願いにやってきたんだ; それで君は? 君はそれを聞き届けてくれるよな ようこそ 美しき若者よ! 君よ 自然の喜びよ! 君の花かごと共に ようこそ この野原へ! |
シューベルトはシラーの詩にはなぜか何度も曲をつけることが多く、この詩にはなんと4回も曲をつけています。恐らく1815年ごろの作と思われるこのD 245に、生前は出版されなかった同じく1815年作のD 283、そして男声4重唱のD 338、そして1817年作のD 587です。
( 2011.12.17 藤井宏行 )