TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


La Paix    
  Douze rondels
平和  
     12のロンデル

詩: テオドール・ド・バンヴィル (Théodore Faullain de Banville,1823-1891) フランス
    Les Exilés - Rondels 21 La Paix

曲: アーン,レイナルド (Reynald Hahn,1875-1947) フランス   歌詞言語: フランス語


La Paix,au milieu des moissons,
Allaite de beaux enfants nus.
A l'entour,des choeurs ingénus
Dansent au doux bruit des chansons.

Le soleil luit dans les buissons,
Et sous les vieux arbres chenus
La Paix,au milieu des moissons
Allaite de beaux enfants nus.

Les fleurs ont de charmants frissons.
Les travailleurs aux bras charnus,
Hier soldats,sont revenus,
Et tranquilles,nous bénissons
La Paix,au milieu des moissons.

平和よ 収穫期のさなかの
美しい裸の子供たちが乳を吸っている
あたりでは 平凡な合唱隊が
歌の甘い響きにあわせて踊っている

太陽は茂みの中を照らし
古びた木々の下を照らす
平和よ 収穫期のさなかの
美しい裸の子供たちが乳を吸っている

花たちは魅せられて震える
筋肉質な腕をした労働者たち
昨日 兵士たちは戻ってきた
そして静かに われらは祝福する
平和よ 収穫期のさなかの



以前ロッシーニの「 さようなら!人生 」という曲を取り上げたときに、こんな曲はよもや他にはないだろうと思っていたのですが、世の中は広いです。こうしてもう一曲めぐり合いました。
この曲、伴奏は淡々と教会のオルガンのような敬虔な響きを紡ぎ出しておりますが、歌は音を上げも下げもせず、ひとつの高さの音だけで全曲歌いきっているのです。ただ皮肉の効いたパロディソングのようなロッシーニのものに比べると、こちらは教会での朗詠といった感じもしてなかなかにいい雰囲気です。
歌詞はあまりに難しくてよく理解できず、全くうまく訳せませんでしたが、再び平和が訪れた喜びをしみじみと噛みしめ、神様に感謝をしているといった味わいがします。

( 2011.11.13 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ