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La Nuit   Op.11-1  
  Deux Duos
夜  
     2つのデュエット

詩: テオドール・ド・バンヴィル (Théodore Faullain de Banville,1823-1891) フランス
    Les Exilés - Rondels 2 La Nuit

曲: ショーソン (Amédée-Ernest Chausson,1855-1899) フランス   歌詞言語: フランス語


Nous bénissons la douce Nuit,
Dont le frais baiser nous délivre.
Sous son aile on se sent vivre.
Sans inquiétude et sans bruit.

Le souci dévorant s'enfuit,
Le parfum de l'air nous enivre;
Nous bénissons la douce nuit,
Dont le frais baiser nous délivre.

Pâle songeur qu'un Dieu poursuit,
Repose-toi,ferme ton livre.
Dans les cieux blancs comme du givre.
Un flot d'astres frissonne et luit,
Nous bénissons la douce Nuit.

私たちは祝福します この穏やかな夜を
そのさわやかなくちづけは私たちを解き放ちます
そのヴェールの下で 人は生を感じるのです
悩みもなく そして喧騒もなく

すべてを呑み込むような不安は消え去り
大気の香りに私たちは酔いしれるのです
私たちは祝福します この穏やかな夜を
そのさわやかなくちづけは私たちを解き放ちます

神様に追われた蒼ざめた夢見る人よ
あなたもお休みなさい 本を閉じて
霜のように白い空の下で
星たちの洪水が震え 輝いているのです
私たちは祝福します この穏やかな夜を


ショーソンの作品11は2曲からなるデュエット曲。いずれも女声2人で歌われることが多いようです。第1曲目はバンヴィルの書いたロンデルに付けた清冽な音楽。初期のドビュッシーを思わせる透明感あふれる美しいメロディです。ソロではないとなかなかショーソン歌曲集といったアイテムにも取り上げられず、また彼のデュエット曲というのも他にないものですからなかなか耳にできないのですが、ドビュッシー&ショーソンの歌曲集をDGに録音しているシェーファーが、ステラ・ドゥフェクシスとのデュエットでこの作品11を録音してくれているのが嬉しいプレゼント。息をのむ美しさで演奏してくれています。

( 2011.10.13 藤井宏行 )


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