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Ich wand're nicht   Op.51-3  
  Lieder und Gesänge II
私は旅立ったりはしない  
     歌曲と歌 第2集

詩: クリステルン (Carl Christern,-) ドイツ?
      

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Warum soll ich denn wandern
Mit andern gleichen Schritt,
Ich pass' nicht zu den andern,
Und Liebchen geht nicht mit.

Man singt in tausend Weisen
Von Bergen,Felsenhöh'n:
Allein warum noch reisen,
Die Heimat ist so schön!

Ich will ja alles glauben,
Was draußen wächst und blüht,
Das Gold der süßen Trauben,
Wie's Sonnenfunken sprüht.

Allein,der Trank der Reben,
Er kommt ja auch hieher,
Wo mir mein holdes Leben
Ihn reicht,was will ich mehr?

Ich geh' nicht ins Gewimmel
Der Großen weiten Welt,
Den klarsten,blau'sten Himmel
Zeigt Liebchens Augenzelt.

Und mehr als Frühlingswonne,
Verspricht ihr Lächeln mir,
O zarte meine Sonne,
Ich wand're nicht von hier.

どうして私が行かねばならぬのか 
他の者たちと一緒に 歩調を合わせて
私は他人とは合わないし
恋人が付いてきてくれるわけでもない

人は何千ものメロディで 
山々や岩の峰のことを歌うが
いったい何だって旅なんかするんだ
故郷がこんなに美しいのに!

私だってもちろん分かっているさ
よそで育ち、花咲くものだってある
甘いブドウのあの黄金色
まるで太陽の光を振りまいているような

だけど ブドウの飲み物は
ここにだって届けられる
私が楽しい生活を送っているところに
そうであれば私はこれ以上何を望むのだ?

私は雑踏の中には行かない
この大きな広い世界の中の
澄んだ、青い空が
恋人の瞳にはあるのだから

そして春の喜び以上のものを
彼女のほほえみは約束してくれる
おおやさしい私の太陽よ
私はここから旅立ったりはしないさ


これは1841の作品です。陽気で快活なシューマンの一面が良く出た楽しい曲ではありますが、いま一つそれ以上のインパクトに欠けるところがこの歌のポピュラリティを上げていないひとつの理由でしょうか。愛らしいメロディではあるのですが。

( 2011.06.24 藤井宏行 )


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