Tehillm |
テヒリーム |
Ha-sha-mý-im meh-sa-peh-rím ka-vóhd Káil, U-mah-ah-sáy ya díve mah-gíd ha-ra-kí-ah. Yóm-le-yóm ya bée-ah óh-mer, Va-lý-la le-lý-la ya-chah-véy dá-aht. Ain-óh-mer va-áin deh-va-rím, Beh-lí nish-máh ko-láhm. Beh-kawl-ha-áh-retz ya-tzáh ka-váhm, U-vik-tzáy tay-váil me-ley-hém. Mi-ha-ísh hey-chah-fáytz chah-yím, Oh-háyv yah-mím li-róte tov ? Neh-tzór le-shon-cháh may-ráh, Uus-fah-táy-chah mi-dah-báyr mir-máh. Súr may-ráh va-ah-say-tóv, Ba-káysh sha-lóm va-rad-fáy-hu. Im-chah-síd,tit-chah-sáhd, Im-ga-vár ta-mím,ti-ta-máhm. Im-na-vár,tit-bah-rár, Va-im-ee-káysh,tit-pah-tál. Hal-le-lú-hu ba-tóf u-ma-chól, Hal-le-lú-hu ba-mi-ním va-u-gáv. Hal-le-lú-hu ba-tzil-tz-láy sha-máh, Hal-le-lú-hu ba-tzil-tz-láy ta-ru-áh. Kol han-sha-má ta-ha-láil Yah, Hal-le-yu-yáh. |
天は神の栄光を語り 空は神の手の力を示す 昼は昼に語り伝え 夜は夜に英知を知らす 話すことも、語ることもせず 耳には聞こえずとも その御声はあまねく広がり その言葉は世界の果てに伝わる (詩篇第19篇 2-5) いかなる人が生を求め 幸いを見ようとするのか? その舌を悪から その唇を偽りの言葉より遠ざけ 悪を避け、善を行い 平和を尋ね求めよ (詩篇第34篇 13-15) その愛を求める者には 御身は慈悲をお示しになり 無垢な人には無垢に 清らかな人には清らかに振る舞い そして心の曲がった者には背を向けられる (詩篇第18篇 26-27) 太鼓に合わせて踊りながら神を賛美せよ 弦をかき鳴らし笛を吹いて神を賛美せよ シンバルを鳴らし神を賛美せよ シンバルを響かせて神を賛美せよ。 生あるものはみな神を賛美せよ。 ハレルヤ。 (詩篇第150篇 4-6) |
いわゆる「ミニマリスト」(小さな音楽的断片を再現なく反復する音楽の作曲家たち。でも結構作風はばらばらだと思う)の中では、私はこのライヒの音楽と一番相性が良いようで、いろいろ集めて聴いています。中でもこの4人のソプラノと室内楽による「テヒリーム」は、その旋律の美しさといい、何ともいえないエキゾチックな響きといい、彼の作品の中で一番印象深い曲です。
彼は実はユダヤ系の人で、不惑の歳を迎える頃から伝統のユダヤ教に目覚めたのだそうで、この曲もそんな頃に書かれた曲のひとつです。冒頭ジングルを外したタンバリンと拍手のリズムに乗ってソロの女声が旧約聖書・詩篇によるヘブライ語の詠唱を始めます。それに他の女声がカノンとなって加わって行き、音がどんどん厚くなっていきますが、初めのリズムはずっとキープされます。宗教的トリップっていうのはドラッグを飲まされてからこんなのを延々聴いたら起きるんだろうなと思っているうちに白熱のクライマックスとなり、ハレルヤの熱唱で幕となります。とにかくアラビア風(というかヘブライ風というか)の打楽器とメロディーなのに、コンピューターミュージックのような精緻さがあって、癖になりそうな不思議な雰囲気、一度是非お試しください。
( 1998.07.09 藤井宏行 )