Gadkij utjonok Op.18 |
みにくいあひるの子 |
詩:著作権のため掲載できません。ご了承ください
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詩は長いので略。有名な童話の筋そのままです。 (プロコフィエフ編) |
ピアノ曲や室内楽・オペラ同様、プロコフィエフの歌曲も彼の才気を反映した興味深い作品が目白押しですが、その中でもこの曲は面白さといい目の付け所といい、彼の歌曲の傑作のひとつといってよいでしょう。
この曲は彼がまだロシア革命で国外に亡命する前、まだまだモダニストの面目躍如の20代半ばの作品なので、暴れまわるピアノにくるくる変わる表情の声が絡み合ってとても面白いです。レーヴェがよく作っていた歌物語(バラード)を現代に生かすとしたら多分こんな感じがBESTだろうと思いますし、彼独特のシニカルな味付けがなんとも言えず良いです。CDは残念ながらあまり出ていないようですが、キャロル・ファーレイ(ソプラノ)盤(ASV)がモダンな感じが良く出ていて面白いです。この盤は彼の代表作を集めていて、このようなモダン系の曲から、中期から後期にかけてのロシア情緒を重視した民謡のような作品まで色々聴けて興味深くお薦めです。
( 1999.05.02 藤井宏行 )