Ungbirken Op.18-6 9 Romanser og sanger |
若い白樺 9つの歌とロマンス |
En Ungbirken standen ved Fjorden Og Vandspeilet ganske nær. Hvor stor og smuk den er vorden De Aar,jeg har boet her! Nu löfter den hvide Stamme Kronen fra Bredden lav. Men tro dog ej den vil bramme, Den ved ikke selv deraf. Du dejlige Birk,du kjære! Paa dig vil jeg ofte se. Gud give jeg maatte lære, Hvad du mig saa smukt kan te: At vokse i eget Øje Nedad med hver en Dag. At krone og at ophöje, Det vorder da Herrens Sag. |
一本の若い白樺の木がフィヨルドに立っていた 水辺すれすれのところに なんと大きくて立派なのだ まだ若いというのに 歳は、私がそこに住み始めてからと同じなのだ! 今その白い幹は成長し 岸辺の王冠となったのだ だが思ってはいけない、それは木が威張るためなのだと 木はそんなことは思いもしないのだから お前 愛しい樺の木よ 愛しき者よ! お前を私はしばしば眺める 神様が私に学ばせて下さるのだ お前が私に教えてくれることを 成長してお前自身の目で 毎日を見下ろすこと 王冠をかぶり 立ち上がること それはすべて主のなされたことなのだ |
ノルウェーのフィヨルドに立つ一本の白樺の木、自然の力強さを歌う静かなつぶやきは、やがてすべてを司る神への賛美となります。作品18の中ではあまり目立たない曲ですが、ひそやかな聖歌のような朴訥さが魅力的です。ヨルゲン・モー(1813-1882)はノルウェーに伝わる民話を記録に残した人として知られていますが、北欧の歌曲の詩でも時折名前を見ることがあります。
( 2011.05.02 藤井宏行 )