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Wiese im Park   Op.13-1  
  4 Lieder
公園の芝生  
     4つの歌曲

詩: クラウス (Karl Kraus,1874-1936) オーストリア
      

曲: ウェーベルン (Anton Webern,1883-1945) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Wie wird mir zeitlos.
Rückwärts hingebannt weil' ich
und stehe fest im Wiesenplan,
in dem grünen Spiegel hier der Schwan.
Und dieses war mein Land

Die vielen Glockenblumen!
Horch und schau!

Wie lange steht er schon auf diesem Stein,
der Admiral.
Es muß ein Sonntag sein
und alles läutet blau.

Nicht weiter will ich.
Eitler Fuß,mach Halt!
Vor diesem Wunder ende deinen Lauf.
Ein toter Tag schlägt seine Augen auf.
und alles bleibt so alt.

まるで私には時が止まったようだ
後ろを振り返り 私は立ち止まる
そしてじっと芝生の上に立ちすくむ
この緑の鏡面の中の 白鳥
こここそが私の国なのだ

たくさんのツリガネソウ!
聴き そして見よ!

どのくらい長く彼はそこに留まっているのだろう
その石の上に、あのタテハ蝶は
こいつは日曜に違いない
そしてあらゆるものが青く鳴り響く

これより先には私は行くまい
無駄足だ、止まれ!
こんな魔法のもとでは お前の歩みも終わりだ
死んだ昼間がその目を開くと
すべてのものは古いままだ


作品13は再び器楽アンサンブルの伴奏を伴う歌曲となります。4曲からなっておりますがそのそれぞれが楽器構成が違っているのだそうで、それぞれ微妙に異なった色合いを示しています。ウェーベルンお得意の、各楽器に短いフレーズを演奏させて、それをめくるめく伝播させてゆく手法は見事です。

第1曲目はフルート、クラリネット、バスクラリネット、ホルン、トランペット、トロンボーン、チェレスタ、ハープ、グロッケンシュピール、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの構成。グロッケンシュピール、チェレスタの澄み渡る響きがたいへん印象的です。1917年の作曲とのことです。

( 2011.02.14 藤井宏行 )


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