Zum Schluß Op.25-26 Myrten |
終わりに ミルテの花 |
Hier in diesen erdbeklommnen Lüften,wo die Wehmut taut, Hab ich dir den unvollkommnen Kranz geflochten,Schwester,Braut! Wenn uns,droben aufgenommen, Gottes Sonn’ entgegenschaut, Wird die Liebe den vollkommnen Kranz uns flechten,Schwester,Braut! |
この世で この大地が病んでいるような 風の中、悲しみが露のように消え去ってゆくところで 私はお前のために 不格好な 花輪を編んだのだ、恋人よ、花嫁よ! 私たちが、天に、召されるときに そして神の御子のお目にとまるときに 愛がきっと完璧な 花輪を編んでくれるのだから、恋人よ、花嫁よ! |
歌曲集「ミルテ」は最初と最後の曲、そしてほぼ真ん中で重要な位置を占める2曲の花嫁の歌と、リュッケルトの手になる詩がとても印象的な使われ方をしています。この終曲は音楽としてはおとなしくてあまり強い印象を与えないのですが、詩としてはまさにこのミルテによって花輪を編んだことを語っており、まさに最後を締めるにふさわしい選択なのですね。
( 2011.02.06 藤井宏行 )