Alles endet,was entstehet. Drei Lieder nach Gedichten von Michelangelo |
あらゆるものには終わりがある、生まれ出しものには ミケランジェロ歌曲集 |
Alles endet,was entstehet. Alles,alles rings vergehet, Denn die Zeit flieht, Und die Sonne sieht, Daß alles rings vergehet, Denken,Reden,Schmerz,und Wonne; Und die wir zu Enkeln hatten Schwanden wie bei Tag die Schatten, Wie ein Dunst im Windeshauch. Menschen waren wir ja auch, Froh und traurig,so wie ihr, Und nun sind wir leblos hier, Sind nur Erde,wie ihr sehet. Alles endet,was entstehet. Alles,alles rings vergehet. |
あらゆるものには終わりがある、生まれ出しものには すべて、すべて身のまわりのものは消え去りゆく なぜなら時間は飛び去り 太陽は見ているからだ すべて身のまわりのものが消え去りゆくのを 思いも、語りも、痛みも、そして喜びも そしてわれらが子孫であった者たちとても 昼間に射す影のごとくに消え去るのだ 風の中の霞のごとくに われらとても人間であったのだ、確かに 喜んだり悲しんだりした、ちょうどお前たちのように そして今や我らは命を失ってここにいる ただ土となって、お前たちが見ているように あらゆるものには終わりがある、生まれ出しものには あらゆるもの、まわりのあらゆるものも消え行くのだ |
心を病んで、若くして死んでしまったヴォルフのほとんど最後の作品とも言えるこの曲が、これほどまでに重たく、心に響いてくるのは恐ろしくさえあります。心を病んでしまうほど精力をすり減らし、詩や音楽と格闘してきた末の巨大な構築物がここにはあります。
( 2010.12.29 藤井宏行 )