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伊那    
  日本の笛
 
    

詩: 北原白秋 (Kitahara Hakusyuu,1885-1942) 日本
    日本の笛 (1922)  伊那

曲: 平井康三郎 (Hirai Kozaburo,1910-2002) 日本   歌詞言語: 日本語


信州 伊那の谷
木瓜(ぼけ)の花盛り

春蚕(はるご)かへそか
  (春蚕かへそか)
婿とろか


伊那は夕焼
高遠は小焼

明日は日和か
  (明日は日和か)
繭(まゆ)売ろか


桑の夜霜に
ちらつく星は

夫婦(みょうと)星かよ
  (夫婦星かよ)
まだ明けぬ



長野県でも中南部、伊那地方は昔から養蚕の盛んな地域だったようです。女工哀史ではありませんが、カイコを飼い繭を取る作業は女性によるたいへんな重労働でもあったようで、ここで歌われているのも、そんな女性たちの労働歌なのかも知れません。婿取ろうかとかもありますし。
季節はボケの花盛りとありますので春もたけなわの頃でしょうか。非常にゆったりとのどかに歌われています。

( 2010.11.03 藤井宏行 )


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