Frühlingslied Op.79-18 Liederalbum für die Jugend |
春の歌 若者のための歌のアルバム |
Schneeglöckchen klingen wieder Uns heitre Tag und Lieder. Wie läuten sie so schön Im Tal und auf den Höhn: Der König ziehet ein, Der König ist erschienen. Ihr sollt ihm treulich dienen Mit heitrem Blick und Mienen, O laßt den König ein. Er kommt vom Sterngefilde Und führt in seinem Schilde Die Güte nur und Milde. Er trägt die Freud und Lust Als Stern an seiner Brust, Ist gnädig jedermann, Den Herren und den Knechten, Den Guten und den Schlechten, Den Bösen und Gerechten, Sieht alle liebreich an. Ihr aber fragt und wißt es, Und wer's auch weiß,vergißt es, Der König Frühling ist es. Etgegen ihm mit Sang, Mit Saitenspiel und Klang! Der König ziehet ein, Der König ist erschienen. Ihr sollt ihm treulich dienen Mit heitrem Blick und Mienen, O laßt den König ein! |
雪鈴草が再び鈴を鳴らし ぼくらに素敵な日々と歌をもたらす なんと素敵なその鈴の音だ 谷間や丘に鳴り響く 王様がやってくる 王様が現れるのだ きみたちもしっかりおもてなしをしなければ 明るい眼差しと顔つきで おお 王様をお招きしよう 王様は星の野よりやってくる そして王様の盾には 優しさと穏やかさだけが描かれている 彼はまた歓喜と楽しみを運んでくるのだ その胸の上の星に乗せて 王様は誰にでも親切だ 主人にも 召使たちにも 善良な者たちにも 悪人にも ずるい者にも 正直者にも 愛の眼差しで眺めるのだ きみたちは尋ねるのだ、知っているのに その方がどなたなのかを、忘れていたのだ 王様、そのお方こそ春なのだ 歌いながら彼に会いに行こう 弦の響きに乗せて! 王様がやってくる 王様が現れるのだ きみたちもしっかりおもてなしをしなければ 明るい眼差しと顔つきで おお 王様をお招きしよう |
再びファーラスレーベンの春の歌の登場です。これはデュエットで歌われる作品なので取り上げられる頻度が独唱の他の曲に比べてどうしても少なくなりますが、なかなかに爽やかで素敵な曲です。Schneeglöckchenはこれをタイトルとした曲が26曲目にも出てきますが、あちらはまさに雪の作った花で、こちらは実際に春に咲く花。雪のように白い釣鐘草です。日本では「まつゆき草」というのが正式な名のようですが、ここでは春を告げる楽器としての役割もしていますので、あえて「雪鈴草」としました。春を王様になぞらえるのもヨーロッパの感覚でしょうか。悪人でさえも愛するというその精神にイースターで復活したイエス・キリストとのつながりも感じられて興味深いところです。
( 2010.08.22 藤井宏行 )