Wojak Op.74-10 17 Chant Polonais |
つわもの 17のポーランドの歌 |
Rży mój gniady,ziemię grzebie, Puśćie,czas już,czas! Ciebie,ojcze,matko,ciebie, Siostry,żegnam was! Z wiatrem,z wiatrem! niech drżą wrogi, Krwawy stoczym bój! Raźni,zdrowi wrócim z drogi, Z wiatrem,koniu mój! Tak,tak,dobrze! na zawody! Jeśli polec mam! Koniu,sam,do tej zagrody, Wolny wróć tu sam! Słyszę jeszcze sióstr wołanie, Zwróć się koniu,stój! Nie chcesz? Lećże,niech się stanie! Leć na krwawy bój! |
わが栗毛はいななき、大地を踏みしめる 行け、時は今、この時だ! 父よ、母よ 姉妹たちよ、われは行く! 風と共に、風と行け! 敵共を震え上がらせようぞ 血なまぐさき戦いにのぞむのだ 勝利してこの道を戻って来ようぞ 風と共に わが駿馬よ そうだ、そうだ、よし!いざ戦いへ! もしわれが死なば! 馬よ、ひとりで、あの屋敷へと戻れ 気にせずひとり 戻るがよい! まだ姉妹たちの呼び声が聞こえる 戻れ 馬よ、止まるのだ! お前は止まりたくないか?ならば行け! 血なまぐさき戦場へと飛び行くがいい! |
1830年11月、ポーランドではロシア支配からの脱却を目指した士官学校生たりの反乱が起こります。当時ウィーンに着いたばかりのショパンはそれに関わることはできなかったのですが、代わりにこんな詩につけた歌を書きました。自分も行けるものならば反乱に参加し、ポーランドの真の独立を勝ち取りたいという切実な思いでしょうか。ピアノの前奏に高鳴る角笛の響きも鮮烈に、ショパンの歌曲の中でもひときわ鮮烈なものとなりました。
ポーランドの革命はしかし翌年、圧倒的なロシア軍の侵攻の前に押しつぶされてしまいます。ピアノのための練習曲第12番「革命」がこのことをきっかけに書かれたというのは良く知られたことですが、残念ながらこちらの歌曲の方はあまり世に知られることはありません。
実はもう1曲、ショパンにはこの革命を題材とした大規模な歌曲がありますのでそれもいずれ取り上げることにしましょう。
( 2010.06.04 藤井宏行 )