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Die zwei blauen Augen von meinem Schatz    
  Lieder eines fahrenden Gesellen
ぼくの好きだった人の二つの青い瞳  
     さすらう若人の歌

詩: マーラー,グスタフ (Gustav Mahler,1860-1911) オーストリア
      

曲: マーラー,グスタフ (Gustav Mahler,1860-1911) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Die zwei blauen Augen von meinem Schatz,
Die haben mich in die weite Welt geschickt.
Da musst' ich Abschied nehmen
Vom allerliebsten Platz!
O Augen blau,warum habt ihr mich angeblickt?
Nun hab' ich ewig Leid und Grämen!

Ich bin ausgegangen in stiller Nacht,
In stiller Nacht wohl über die dunkle Haide;
Hat mir Niemand Ade gesagt.
Ade! Ade! Ade!
Mein Gesell' war Lieb' und Leide!

Auf der Strasse steht ein Lindenbaum,
Da hab' ich zum ersten Mal im Schlaf geruht!
Unter dem Lindenbaum!
Der hat seine Blüthen über mich geschneit;
Da wusst' ich nicht,wie das Leben thut
War Alles,Alles wieder gut!
Ach,Alles wieder gut!
Alles! Alles! Lieb' und Leid,
Und Welt,und Traum!

ぼくの好きだった人の二つの青い瞳
そいつがぼくをはるか遠い世界に送り出したのだ
だからぼくは別れを告げなければならない
この最愛の場所に!
おお青い瞳よ、なぜお前はぼくを見つめたのだ?
今やぼくは永遠の苦しみと悲しみを抱いている!

ぼくは静かな夜に去っていったのだ
静かな夜に 暗い荒野を通り抜けて
ぼくには誰もさよならを言ってくれる人はなかった。
さらば!さらば!さらば!
ぼくの道連れは愛と苦悩なんだ!

道の上にはリンデの木が立っていて、
そこではじめてぼくは眠りやすらいだ!
リンデの木の下で!
その花びらが僕の上に舞い落ちて、
そしてぼくは忘れた、人生がどんな仕打ちをしてきたか
すべてが、すべてが再び良きものとなったのだ!
ああ、すべてが再び良きものに!
すべて!すべて、愛も苦悩も
世界も そして夢も!


最後の曲にしてはじめて、主人公は放浪を始めます。歌詞はまるでミュラー=シューベルトの「冬の旅」を下敷にして書いたかのようなシチュエーションが面白く、最後にリンデの木(菩提樹)が出てくるところなどはお見事と言えましょうか。「冬の旅」では安らかな死の誘いでしたが、ここでの主人公はその誘いを受け入れてしまったかのようです。ここで救いに満ちた音楽が初めて現れてきますけれども、それは自分の死を受け入れた安らかさということなのでしょうか。
ここの部分の安らかなメロディは、やはり交響曲第1番の3楽章に転用されています。ほんのりとした諧謔味を漂わせた音楽の合間に出てくるこのメロディはなかなかに印象深く聴くことができます。

(2010.05.29)

コンサートで配布される対訳にお使い頂くことになりましたので、歌詞を歌われる通りに直し、それに合わせて訳詞の見直しも行いました。

( 2011.05.03 藤井宏行 )


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