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Karie glazki   Op.104-10  
  Russkikh narodnykh pesen
茶色の瞳  
     12のロシア民謡

詩: ロシア民謡 (narodnaja pesnja,-) 
      

曲: プロコフィエフ (Sergej Sergeevich Prokofiev,1891-1953) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Akh,karie glazki,gde vy skrylis’?
Mne vas bol’she ne vidat’.
Da,gde vy skrylis’,
Zapropali,navek zastavili stradat’.
Katis’,sleza moja,katis’,gorjuchaja,
Katis’ po belomu litsu.
Leti,pis’mo moe,pis’mo pechal’noe,
Leti ko milomu druzhku.
Mozhet,milyj da vspomnit obo mne.
Pojdu ja s gorja v lesa dremuchi,
Zverej ljutykh sozovu.
Rasterzajte vy menja,zveri ljuty!
Vyn’te serdtse,otnesite ko druzhku,
Milu drugu moemu.

ああ、茶色のあの瞳、どこへ消えてしまったの?
私はもうあなたには会えないの
そう、どこへ消えてしまったの
見えなくなったの、永遠に苦しみだけを押し付けて
流れなさい、あたしの涙よ、流れなさい、嘆きの涙よ
流れなさい、青ざめた頬の上を
飛んで行け、あたしの手紙、悲しみの手紙
飛んで行け 愛しい人のもとへ
そうすればきっと 愛しい人はあたしを思い出す
あたしは悲しみと一緒に深い森に行こう
きっと猛き野獣たちが集まってくるだろう
あたしを引き裂いて、残酷な野獣たちよ
心臓を運んで、恋人のもとへ運んで
愛しいあたしの人のところへ


ロシア民謡にはたくさんある恋人に去られてしまったわが身を嘆く娘の歌ですが、これはかなり情念が濃くて強烈です。うねりを見せて重々しく響くピアノの上で、非常に転調の多い不思議なメロディ進行。さすが前衛の旗手プロコフィエフといった趣きですが、あんまり民謡の素朴さは感じられなくなってしまいました。ただ終わりのところはとても美しく、魅力的です。モダン民謡ということで味わって見るのが良いでしょう。

( 2008.08.30 藤井宏行 )


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