TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Piosenka litewska   Op.74-16  
  17 Chant Polonais
リトアニアの歌  
     17のポーランドの歌

詩: オシンスキ (Ludwik Osiński,1775-1838) ポーランド
       原詩:リトアニア詞

曲: ショパン (Fryderyk Franciszek Chopin,1810-1849) ポーランド   歌詞言語: ポーランド語


Bardzo raniuchno wschodziło słoneczko,
Mama przy szklannym okienku siedziała,
“Skąd że to”,pyta,”powracasz córeczko?
Gdzieś twój wianeczek na głowie zmaczała?”
“Kto tak raniuchno musi wodę nosić,
Nie dziw,że może swój wianeczek zrosić.”
“Ej,zmyślasz,dziecię! Ej,zmyślasz,dziecię!
Tyś zapewne,tyś zapewne w pole,
Z twoim młodzianem gawędzić pobiegła.”
“Prawda,prawda,Matusiu,prawdę wyznać wolę,
Mojegom w polu młodziana spostrzegła,
Kilka chwil tylko zeszło na rozmowie,
Tym czasem wianek zrosił się na głowie.”

とても早い朝 太陽が昇り
母は窓辺に座って待っていた
「いったいどこから」母は問う「娘や、帰ってきたの言うのかい?
いったいどこでお前の頭の花飾りを濡らしてきたんだい?」
「朝に水汲みをするんだったら
 びっくりすることじゃないわ 花飾りが濡れるのなんて」
「おや、嘘をつくのかい、娘や、おや、嘘をつくのかい、娘や
 お前はきっと、お前はきっと野原へ
 あの若者とおしゃべりしようと駆けていったんだろう」
「そうよ、そうよ、母さん、ほんとのことを言うわ
 牧場であの若い人に会ったの
 ほんの数分だけお話したの
 そのときに頭の花輪は濡れたのよ」


1831年頃の作品で、ショパンの歌曲の中でも傑作とされているものです。確かに素朴だけれど耳に優しいメロディは美しく、印象に残る佳曲だと思います。
詩はもともとリトアニアの民謡で、それをポーランドの詩人オシンスキが訳して編纂したものからショパンが選び出して作曲したものなのだそうです。詩や音楽にもリトアニア風の味付けがされているのかも知れませんが、遠い極東に住む者の耳には何も分かりません。ただポーランドとリトアニアは隣国同士ですので、日本とその隣国との間に微妙な関係があるように、ここでリトアニアの題材が選ばれたことにも何か微妙な心の襞があるのかも知れません。

( 2010.04.29 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ