Jagdlied Op.84-3 3 Lieder |
狩の歌 3つの歌曲 |
Mit Lust tät ich ausreiten Durch einen grünen Wald, Darin da hört' ich singen Drei Vög'lein wohlgestalt, Und sind es nicht drei Vögelein, So sind's drei Fräulein fein, Soll mir die Ein' nicht werden, So gilt's das Leben mein. Die Abendstrahlen breiten Das Goldnetz über'n Wald, Und ihm entgegen streiten Die Vög'lein,daß es schallt. Ich stehe auf der Lauer, Ich harr' auf dunkle Nacht, Es hat der Abendschauer Ihr Herz wohl weich gemacht. In's Jubelhorn ich stoße, Das Firmament wird klar, Ich steige von dem Roße, Und zählt' die Vögelschaar. Die Ein' ist schwarzbraun' Anne, Die Andre Bärbelein, Die Dritt' hat keinen Namen, Die soll mein eigen sein. |
喜びと共にぼくは外に出かける 緑の森を抜けて行くと そこでぼくは歌を聞く 三羽のきれいな姿の小鳥の それが三羽の小鳥でなかったならば きっときれいな三人の娘たちだろう その中のひとりがぼくのものにならなければ それはぼくの人生に関わるぞ 夕暮れの太陽の光は張り巡らす 金色の網を森じゅうに そいつに向かって争いかけるように 鳥たちは、騒ぎ立てる ぼくは待ち伏せの場所から見てる ぼくは闇夜に耳を澄ます さっき夕立が降ったから あの子の心も和らいだことだろう 喜びの角笛をぼくは吹き鳴らす 大空は晴れ渡る ぼくは馬を降りて 小鳥の群れを数える そのうち一羽は小麦色の肌のアンネ もう一羽はバルバラちゃん 三羽目の娘には名前がない その娘がぼくのものになるんだ |
子供の不思議な角笛より、なんとも不思議な味わいのする詩です。夕暮れに茂みに戻ってくる鳥の群れを、かすみ網のようなもので一網打尽にしているような情景が幻想的に描写されているかと思うと、それが夜の闇の中で素敵な恋人に変わっているというおとぎ話の一節のような情景です。
メンデルスゾーンの音楽は屈託のない民謡調のもの。素朴にドイツの森を感じさせてくれるのが楽しいです。
( 2009.11.03 藤井宏行 )