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Klage II   Op.69-2  
  Neun Gesänge
嘆き U  
     9つの歌

詩: ヴェンツィヒ (Josef Wenzig,1807-1876) ドイツ
    Westslawischer Märchenschatz  Klage 原詩:ボヘミア詞

曲: ブラームス (Johannes Brahms,1833-1897) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


O Felsen,lieber Felsen,
Was stürztest du nicht ein,
Als ich mich trennen mußte
Von dem Geliebten mein?

Nimm von der eitlen Erde,
O Gott,mich auf zu dir,
Nimmt man den Heißgeliebten
Von allen Burschen mir.

O Gott,mein guter Vater,
Wie strafst du mich so schwer!
Was sonst mich süß erfreute,
Das gibst du mir nicht mehr.

Laß dämmern,Gott,laß dämmern,
Daß bald der Abend wink'
Und daß auch bald mein Leben
In Dämmerung versink'!

O Nachtigall,du traute,
O sing' im grünen Hain,
Erleichtere das Herz mir
Und meines Herzens Pein!

Mein Herz,das liegt erstarret
Zu Stein in meiner Brust,
Es findet hier auf Erden
An nichts,an nichts mehr Lust.

Ich frei' wohl einen Andern
Und lieb' ich ihn auch nicht;
Ich tue,was mein Vater
Und meine Mutter spricht.

Ich tue nach des Vaters
Und nach der Mutter Wort,
Doch heiße Tränen weinet
Mein Herz in einem fort.

おお岩よ、愛しい岩たちよ
お前はなぜ崩れ落ちなかったのよ
あたしが別れなければならなかった時に
あたしの恋人と?

こんなむなしい地上から連れ去ってください
おお神様、あたしをあなたのもとへ
誰かあの熱烈に愛してる人を連れ去ってください
あたしの他の友達から

おお神様、あたしの良き父よ
どうしてあたしをこんなに厳しく罰せられるのですか!
かつてあたしを喜ばせてくれたものを
あなたはもはやあたしには下さらないのです

暗くして下さい、神様、暗くして
すぐに夕暮れとなるように
そしてあたしの人生もすぐに
暗がりに沈んでいくように!

おおナイチンゲールよ、忠実なおまえ
歌ってよ、緑の茂みの中で
あたしの心を軽くしておくれ
そしてあたしの心の痛みを!

私の心は、こわばったままで
胸の中に石があるみたい
この地上で起こることは
何もない、何も喜びとなるようなことは

あたしは結婚するの 全然別の人と
あたしはその人を全然愛していないけど
結婚するの、あたしの父さんや
あたしの母さんが言った通りに

あたしは結婚する 父さんや
母さんの言葉に従って
だけど熱い涙が流れるの
あたしの心はもうここにはないの


作品69に2曲ある民謡から取られた詩の「嘆き」ですが、こちらはかなり切実(前のも別の意味で切実ではありますが)。いっそ死んでしまいたという激しい想いが、愛する人と別れさせられ、意に沿わない男と無理やり結婚させられる悲しみに掻き立てられています。

( 2009.10.02 藤井宏行 )


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