Mezza notte |
真夜中 |
Poco é l'ora ormai lontana, palpitando il cor l'aspetta, già rimbomba la campana... E tu dormi,o mia diletta? Ti fuggi forse del cor: mezza notte é il nostro amor, notte é il nostro amor. Pari a nota di liuto nel silenzio di quest'ora odo il timido saluto di colei che m'innamora e ripeto a quel tenor: mezza notte é il nostro amor, notte é il nostro amor. Amor misero e verace delle tenebre si giova, tace il mondo ed ei non tace, ma il suo gemito rinnova fin che spuntò il primo albor: mezza notte é il nostro amor, notte é il nostro amor. |
あっという間に時は過ぎ去って この心臓はドキドキしながら待っている もう時の鐘は鳴っているっていうのに... 眠っているのかい、ぼくの愛する人よ? 君の心を解き放ってもいいんだから 真夜中はぼくらの愛のとき 夜はぼくらの愛のものさ リュートが鳴らす音みたいに この時間の静けさの中で ぼくはおどおどした挨拶を聞く このぼくを愛してくれてる人の そしてそれは同じ音を繰り返してる 真夜中はぼくらの愛のとき 夜はぼくらの愛のものさ 不幸だけれど真実の愛は 暗闇でこそ生きるんだ 世界は静まってるけど、愛は黙ってはいない 愛の苦しみだけはどんどん募ってゆく 朝の初めての光が射すまでは 真夜中はぼくらの愛のとき 夜はぼくらの愛のものさ |
チャイコフスキーの修行時代に、課題として与えられたイタリア語の詞につけた曲です。チャイコフスキーの個性が出ているわけでもなく、またメロディがとびきり美しいというわけでもないのですが、聴いていてもなぜか心に残ります。イタリア風を目指していながら、どこかロシアの土臭さが出ているといいますか...
そういうわけかどうか分かりませんけれども初期の習作にしては人気があり、いくつかのチャイコフスキー歌曲集に収録されているのを聴くことができます。ロシア人の歌手が歌うとイタリア語の歌に聴こえないことが多いのが難点ですが(たぶんこのロシア訛りもあってイタリアの歌らしく聴こえないってこともあるのでしょうけれども)。
( 2009.09.17 藤井宏行 )