Der Tod,das ist die kühle Nacht Op.96-1 Vier Lieder |
死、それは涼しい夜 4つの歌曲 |
Der Tod,das ist die kühle Nacht, Das Leben ist der schwüle Tag. Es dunkelt schon,mich schläfert, Der Tag hat mich müd gemacht. Über mein Bett erhebt sich ein Baum, Drin singt die junge Nachtigall; Sie singt von lauter Liebe - Ich hör es sogar im Traum. |
死、それは涼しい夜 人生は暑苦しい昼間だ すでにあたりは暗くなり、私は眠い 昼間はすっかり私を疲れさせたのだ 私のベッドを一本の木が見下ろし その中では若いナイチンゲールが歌っている そいつは真実の愛のことを歌うのだ 私は夢の中でさえもその歌を聞く |
作品85の4曲はうち2曲目を除く3曲がハイネの詩による歌曲です。ドイツリートにおいては抒情的な美しい恋の歌か、あるいは呪詛に満ちたドロドロと暗い歌かが目立つハイネの詩による歌曲ですが、ブラームスはハイネの詩にしては意外に思えるような異色な詩を好んで取り上げているように思います。この詩もそんなひとつ。
( 2009.05.05 藤井宏行 )