TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Maienlied   Op.8-7  
  12 Gesänge
五月の歌  
     12の歌

詩: デア・ヴァルテ (Jacob von der Warte,13世紀-) ドイツ
      

曲: メンデルスゾーン (Jakob Ludwig Felix Mendelssohn,1809-1847) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Man soll hören süßes Singen
In den Auen überall,
Lieblich hell Gesang erklingen
Voraus vor der Nachtigall!

Schauet auf den Anger breit,
Schauet an die lichte Heide,
Wie sie schon sich mit dem Kleide
Zu dem Maien hat bekleid't.

Mancherhande Blümelein
Lachen aus des Maien Tau
In der lichten Sonne Schein;
Schöne Zeit zu werter Schau!

Was soll trösten mir den Mut,
Da mich zwinget Herzensschwere,
Bei der ich viel gerne wäre,
Daß die ferne leben tut.

皆甘美な歌声を聞くことだろう
この野原中に、
愛らしく明るい歌が鳴り響くのだ
ナイチンゲールが歌うより前に!

見るがいい 広い牧場の上を
見るがいい 明るい野原を
どちらももうドレスで着飾っているみたいに
五月に向けて装っている

いくつもの小さい花たちが
笑ってる 五月の露の中から
明るい太陽の光の中で
千金の眺めの美しい時

何が私を元気付けてくれるのだろう
私に押し付けられた心の重荷から
私は心から願うのだ
離れて生きていきたいものだと


このすぐあとの曲Op.8-8「もうひとつの五月の歌」でフランツ・ペーターさんに解説頂いている通り、オーソドックスな「五月の歌」です。もっともこの歌曲集、第1曲目からしても「五月の恋の歌」ですし決してこの曲が最初の五月の歌というわけでもないですが。まあちょっとしたメンデルスゾーンのユーモアはあるような気はしますけれど。親しみ深いメロディは彼の愛した舟歌のリズムで伸びやかに歌われ、知られざる歌曲ながらなかなかに魅力的です。

( 2009.04.01 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ