Prostye slova Op.60-5 12 Romansov |
簡素な言葉 12のロマンス |
Ty - zvezda na polnochnom nebe, ty - vesennij tsvetok polej; ty - rubin il’ almaz blestjashchij, ty - luch solntsa,vo t’me svetjashchij, charovnitsa i tsaritsa krasoty! Tak po strunam brjatsaja lirnym, t’my pevtsov o tebe pojut. Slavy nektar toboj izvedan, mne zh dar pesen ot boga ne dan, ja prostye skazhu slova: Ty - moj drug,ty - moja opora, ty - mne zhizn’,ty mne vse i vse... ty mne vozdukh i khleb nasushchnyj, ty - dvojnik moj edinosushchnyj, ty - otrada i uslada dnej moikh! Pust’,po strunam brjatsaja lirnym, t’my pevtsov o tebe pojut.`` Slavy nektar toboj izvedan, mne zh dar pesen ot boga ne dan, kak sumel,kak sumel,tak i skazal! |
きみは夜空にきらめく星 きみは春の野に咲く花 きみは輝くルビーかダイヤモンドか きみは暗闇に射すひとすじの太陽の光 魅惑の人にして美の女王! そんな風にリラの弦をかき鳴らし たくさんの歌い手たちがきみのことを歌う きみは栄光の果実を味わうのだろう だが私は 神様から歌う才能を授かっていない 私はただ 簡素な言葉で語るだけ きみはわが恋人、きみこそわが支え きみこそわが人生、わがすべてのもの きみはわが空気にして、わが日々の糧 きみは私と瓜二つの双生児にして,きみはわが日々の喜び! そんな風にリラの弦をかき鳴らし たくさんの歌い手たちがきみのことを歌う きみは栄光の果実を味わうのだろう だが私は 神様から歌う才能を授かっていない できるだけの、できるだけのことを、私はただ語るだけ |
チャイコフスキーには自作の詩につけた歌曲が3曲あります。その中で一番良く知られたものはOp.28にある「恐ろしい瞬間」ですが、この3曲ある中では最後の作品であるこの曲もなかなか情感が深く、私はこちらの方が好ましいです。Op.60自体が様々な詩人たちの詩を集めていて、ある意味彼の歌曲の集大成とも言えるものですから、この曲もかなり気合の入ったつくりをしています。
彼お得意のバレエ曲のワンシーンのような華やかなワルツなのも素敵です。Op.60の中ではあまり取り上げられることは多くはないですが、それが惜しい佳曲です。まあ確かに自作の歌詞は少々陳腐と言えば言えないこともないですけれども。
( 2009.03.06 藤井宏行 )