Der Frühling K.597 |
春 |
Erwacht zum neuen Leben Steht vor mir die Natur, Und sanfte Lüfte wehen Durch die verjüngte Flur! Empor aus seiner Hülle Drängt sich der junge Halm; Der Wälder öde Stille Belebt der Vögel Psalm. O Vater,deine Milde Fühlt Berg und Tal und Au, Es grünen die Gefilde, Beperlt vom Morgentau; Der Blumenweid' entgegen Blöckt schon die Herd' im Tal, Und in dem Staube regen Sich Würmer ohne Zahl. Glänzt von der blauen Feste Die Sonn' auf unsre Flur, So weiht zum Schöpfungsfeste Sich jede Kreatur, Und alle Blüten dringen Aus ihrem Keim hervor, Und alle Vögel schwingen Sich aus dem Schlaf empor. Die Flur im Blumenkleide Ist,Schöpfer,dein Altar, Und Opfer reiner Freude Weiht dir das junge Jahr; Es bringt die ersten Düfte Der blauen Veilchen dir, Und schwebend durch die Lüfte Lobsingt die Lerche dir. Ich schau' ihr nach und schwinge Voll Dank mich auf zu dir, Dem Schöpfer aller Dinge, Gesegnet seist du mir! Weit über sie erhoben, Kann ich der Fluren Pracht Empfinden,kann dich loben, Der du den Lenz gemacht. Lobsing' ihm,meine Seele, Dem Gott,der Freuden schafft! Lobsing' ihm und erzähle Die Werke seiner Kraft! Hier von dem Blütenhügel Bis zu der Sterne Bahn Steig' auf der Andacht Flügel Dein Loblied himmelan. |
新しい生命に目覚め 私の前に自然は立ち現れる そして穏やかなそよ風が吹き過ぎる 若返った野原を横切って 殻を破って上へと 若い茎が伸びてゆく 森の荒涼とした静けさに 鳥たちの讃歌が生気を与える おお、父よ、御身の優しさを 山や谷や野原は感じ取り、 野は緑になり、 朝露が真珠と輝く 花咲く牧場に向かい 谷間の家畜の群れは集められた そして塵の中にうごめくのは 限りない数の虫の群れ 青い空に輝くのは 私たちの野の上にある太陽 そして創造の祝宴へと捧げるのだ すべての産み出されたものはその身を あらゆる花が飛び出してくる その芽から外に向かって 鳥たちはみな飛び立ってゆく その眠りから覚め 上へと 花の衣装をまとった野原は、 創造主よ、御身の祭壇 そして清らかな喜びの捧げ物を 若返った年が御身に捧げる 捧げるのは今年初めての香り 青いスミレの花の香りを御身に そして空を飛び交いながら ヒバリは御身に讃歌を歌う 私はヒバリを目で追う するとようやく 御身へのあふれる感謝の心が定まった あらゆるものを創造されたお方よ 私に祝福を! ヒバリが昇っていくよりもはるかな高みで 私は野原の華やぎを 感じ取り、そして讃えることができる 御身が春をもたらしたこの華やぎを 主を讃えて歌え、私の魂よ、 喜びを創造された神を! 主を讃えて歌え、そして語るのだ、 主の力の御業を! この花盛りの丘から 星の通い路まで、 信仰の翼に乗せて昇らせよ 御身の讃歌を天高く |
旧全集では「春のはじめに Im Frühlingsanfang」というタイトルでしたが、新全集ではご覧の通り簡潔に「春」というタイトルに置き換わっています。1791年の作曲で、モーツアルトのリートの中でも「春へのあこがれ」「子供の遊び」と同じ日に書かれた最後の歌曲作品になっています。詩を作ったシュトルムはドイツ・ハンブルグの牧師だったのだそうで、この詩も春の喜びを表現していながら中身は非常に宗教的です。「子供のための歌」の依頼に応えた曲なのだそうですが少々子供には難解なようにも思えなくもありませんが。
( 2008.08.26 藤井宏行 )