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Ztratil sem kolíček    
  Zápisník Zmizelého
俺は木釘をなくしちまった  
     消えた男の日記

詩: カルダ (Ozef Kalda,1871-1921) チェコ
      

曲: ヤナーチェク (Leoš Janáček,1854-1928) チェコ   歌詞言語: チェコ語


Ztratil sem kolíček,
ztratil sem od nápravy,
postojte volečci,postojte,
nový to vyspraví.

Půjdu si pro něho
rovnú já do seče.
co komu súzeno,
tomu neuteče.

俺は木釘をなくしちまった
鋤を止めてた木釘をなくしちまった
ここにいろ牛たちよ、ここにいろ
新しいやつを付けるから

そいつを取りに
まっすぐ森に入るとしようか
誰であってもこの運命から
逃れるすべはないのだな


この詞ではじめて「運命Süzen」という言葉が出てきます。この言葉、歌曲集の最後の方でたいへん重要な役割を果たす言葉ですのでたいへん注目に値します。つぶやきがそこのところで一旦溜めを作って力強く語られるところなどはこの言葉の重要さを音楽もまた語っているかのようです。

脇目も振らず(あるいは振らないフリをして?)畑を牛で耕していたヤン、とうとう鋤の鉄の部分を柄に止めていた木釘が外れてなくなってしまいます。これでは仕事になりません。
仮止めするのに使えそうな木の枝はきっとハンノキの森の中にある。でもそこにはあのジプシーの娘がいる...
わざと激しい仕事をして鋤を壊し、そこへ行くことを自ら選んだかのような、それこそが「運命」なのでしょうか。

( 2008.10.10 藤井宏行 )


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