Slyshu li golos tvoj 20 romansa |
あなたの声を聞くと 20の歌 |
Slyshu li golos tvoj Zvonkij i laskovyj, Kak ptichka v kletke Serdtse zaprygaet; Vstrechu l’ glaza tvoi Lazurno-glubokie, Dusha im navstrechu Iz grudi prositsja, I kak-to veselo I khochetsja plakat’, I tak na sheju by Tebe ja kinulsja. |
ぼくはあなたの声を聞くと その良く響く優しい声を まるで籠の中の鳥のように 心臓がドキドキし始めるんだ ぼくはあなたの瞳に出会うと その海の深い青のような瞳に ぼくの魂はその瞳に向かって 胸から飛び出していくんだ そしてなぜだか陽気になって 泣きたくなってしまう それから肩を抱こうと ぼくはあなたに駆け寄りたくなるんだ |
非常に素朴な愛の詩。これがあの熱血詩人ミハイル・レールモントフの作品とはちょっと信じがたいところもありますが、純情な青年のモノローグとしてなかなか味わい深いところもあります。そしてミリィ・バラキレフという人はそのあたりの機微も良く分かっていたのでしょう。実に繊細で初々しいメロディを付けています。
とりわけ最後の「そしてなぜだか陽気になって」の前で一瞬の間を置いて、それから語るようなモノローグになるところなど実に巧い構成。なんとも微笑ましく聴かせてくれます。
( 2008.09.24 藤井宏行 )