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E l'uccellino    
 
そして小鳥は  
    

詩: フチーニ (Renato Fucini,1843-1921) イタリア
      

曲: プッチーニ (Giacomo Puccini,1858-1924) イタリア   歌詞言語: イタリア語


E l'uccellino canta sulla fronda:
Dormi tranquillo,boccuccia d'amore:
Piegala giù quella testina bionda,
Della tua mamma posala sul cuore.

E l'uccellino canta su quel ramo:
Tante cosine belle imparerai,
Ma se vorrai conoscer quant'io t'amo,
Nessuno al mondo potrà dirlo mai!

E l'uccellino canta al ciel sereno:
Dormi,tesoro mio,qui sul mio seno.

そして小鳥は小枝の上で歌ってる
静かにおやすみ、愛らしい口のあなた
ブロンドの頭をもたせかけ
あなたのおかあさんの胸に乗せなさい

そして小鳥はそこの枝で歌ってる
あなたはたくさん素敵なことをこれから学ぶのよ
でも私がどれだけあなたを愛してるか知りたくても
この世の誰も答えることはできないの

そして小鳥は澄んだ空で歌ってる
おやすみ、私の宝物、私のこの胸の中で


ちょっとおどけた陽気なセレナーデみたいな音楽なのですが、詞をよく見るとこれって子守唄なのですね。ゆったりとしたリズムで安らかに歌うのが子守唄なのだというステレオタイプ思考をしていた私にはたいへん新鮮に響く歌でした。とりわけピアノ伴奏のピコピコ鳴る弾けっぷりが印象的です。歌詞もいきなり冒頭からE(そして)とそれよりも前から延々と続いているかのように接続詞で始めるのも面白いところ。子供が眠るまで延々と続く歌を途中から一部切り出して来ました、といったところなのでしょうか。
あまり取り上げられることの多くないプッチーニの歌曲の中では比較的耳にする機会が多い方です。それはひとえにこの曲のメロディの魅力でしょう。しかしどう聴いても子守唄には思えないんですけれども...

( 2008.09.08 藤井宏行 )


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