Déception Op.65-2 Frantsuzskij romansov |
失望 フランスの詩人による歌曲 |
Le soleil rayonnait encore. J'ai voulu revoir les grands bois, Où nous promenions autrefois Notre amour à sa belle aurore. Je mi disais: “Sur le chemin, Je la retrouverai,sans doute: Ma main se tendra vers sa main, Et nous nous remettrons en route.” Je regarde partout.. En vain! J'appelle! Et Vécho seul m'écoute! O le pauvre soleil pâli! O les pauvres bois sans ramage! O,mon pauvre amour,Quel dommage! Si vite perdu dans l'oubli! |
太陽はまだ輝いていた 私は再びあの大きな森を見たいと思っていた かつて私たちがそぞろ歩いた森を 私たちの愛が美しい夜明けだった時に 私はつぶやいた「この道の途中で 彼女にまた会えるだろう、間違いなく 私の手は彼女の手を取って 私たちはまた一緒にこの道をあるくのだ」 私は周りを見回す 虚しい! 私は呼ぶ! こだまだけがそれを聴いている! おお、哀れな蒼ざめた太陽よ! おお、鳥の声のしない哀れな森よ! おお、私の哀れな恋よ なんと惨めな! こんなにすぐに忘れ去られるとは! |
これはじんわりと浸りこむような悲しみがロシアの歌を感じさせます。クリストフが歌ったロシア語バージョン(ゴルチャコーワ訳)を聴いたことがありますが実に見事でした。ディスコグラフィを見るとシャリアピンを筆頭に、けっこうたくさんのロシア歌曲の大御所が録音しているようです。ロシア語詞で聴いてもチャイコフスキーの傑作歌曲であると認めることに私もやぶさかではありません。
( 2008.08.01 藤井宏行 )