To bylo ranneju vesnoj Op.38-2 6 Romansov |
それは早春のことだった 6つのロマンス |
To bylo ranneju vesnoj, trava edva vskhodila, ruch’i tekli,ne paril znoj, i zelen’ roshch skvozila; Truba pastush’ja poutru eshche ne pela zvonko, i v zavitkakh eshche v boru, byl paporotnik tonkij; To bylo ranneju vesnoj, v teni berez to bylo, kogda s ulybkoj predo mnoj ty ochi opustila... To na ljubov’ moju v otvet ty opustila vezhdy! O zhizn’! O,les! O,solntsa svet! O,junost’! O,nadezhdy! I plakal ja pered toboj, na lik tvoj gljadja milyj; to bylo ranneju vesnoj, v teni berez to bylo! To bylo v utro nashikh let! O,schast’e! O slezy! O,les! O,zhizn’! O,solntsa svet! O,svezhij dukh berezy! |
それは早春のことだった まだ草の芽も見えない頃だった せせらぎが流れ、空は澄んでいた そして木々には緑が 羊飼いのパンの笛さえも まだ静かな早朝だった そしてまた松の林の中でも 蕨はまだ固く葉を巻いていた それは早春のことだった 白樺の木陰でのことだった ぼくに微笑みをくれてから きみが目を伏せたのは ぼくの愛に答えるように きみは目を伏せたのだ おお人生よ!おお森よ!太陽の光よ! おお若さよ!希望よ! ぼくはきみの前で泣いた きみの可愛い顔を見つめながら それは早春のことだった 白樺の木陰でのことだった それはぼくらの人生の夜明けだった おお喜びよ、涙よ ああ森よ 人生よ 太陽の光よ ああ白樺の木々のさわやかな香りよ |
ロシアでは早春とはいっても3月の末か4月のはじめ頃になるのでしょうか。ロシアの自然の情景描写がたいへんに美しい詩です。そして春は恋の季節。早春は恋の始まりを告げているのでしょう。チャイコフスキーの書いた美しいメロディもあって、とても爽やかな恋の歌になりました。取り上げる歌手の方も非常に多い人気作品です。
( 2008.08.01 藤井宏行 )