Morskaja Tsarevna |
海の皇女 |
Pridi ko mne nochnoj poroj, o putnik molodoj! Zdes’ pod vodoj i prokhlada,i pokoj. Ty zdes’ otdokhnesh’, ty sladko zasnesh’, kachajas’,na zybkikh vodakh, gde,negi polna, lish’ dremlet volna v pustynnykh beregakh. Po zybi morskoj sama za toboj tsarevna morskaja plyvet! Ona manit,ona poet, k sebe tebja zovet... |
あたしのもとへおいで この夜に おお 若い旅人よ! この水の底は 涼しくて静かよ あなたはここで休めるの 素敵な眠りにつけるのよ 揺れ動く水に揺られてね ここには最高の幸せがある 眠たげな波が打ち寄せる この人気のない砂浜に 海のさざ波の上を あなたを追いかけていくわ 海の女王が泳ぎながら! 差し招き、歌い そしてあなたを呼んでいるの |
海に誘う子守唄の美しい伴奏に乗せて、これもまた優しげな歌が歌われます。もっともこれは難破へ、死へと誘うシレーヌの歌でしょうか。1868年に書かれた歌曲3部作の中では一番この年の彼のシチュエーションに近いかも。自作の歌詞だというのもまた出来過ぎのお話です。
(どんなシチュエーションであったかは「私の歌たちは毒でいっぱいだ」の項をご覧ください、ある意味羨ましすぎる状況でもあるのですが、実際にそうなったら耐えられないでしょうなあ...)
( 2008.08.01 藤井宏行 )