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Bolero    
  Proshchanije S. Peterburgom
ボレロ  
     ペテルスブルグよさようなら

詩: クーコリニク (Nestor Vasil'yevich Kukol'nik,1809-1868) ロシア
      Болеро

曲: グリンカ (Michael Glinka,1804-1857) ロシア   歌詞言語: ロシア語


O deva chudnaja moja,
Tvoej ljubov’ju schastliv ja!
Pripav chelom k moej grudi
V nemom vostorge taesh’ ty.

Tak mnogo plameni v ochakh!
Tak mnogo negi na ustakh!
Trepeshchet grud’,ty vsja drozhish’.
Bez slov ty kljatvy mne darish’.

Lobzan’e dlitsja bez rechej.
Ja p’ju vostorg ljubvi tvoej
V nevozmutimoj tishine.
No esli ty izmenish’ mne...


O deva bednaja moja!
I dik i mrachen budu ja,
I burju smerti podymu
Tebe i drugu tvoemu!

Dymitsja krov’,nesetsja krik,
A ja k ustam tvoim prinik,
Ja rvu poslednij zvuk rechej,
Poslednij vzor tvoikh ochej.

Ljubvi krylatye mechty,
Nadezhdy,schast’e - vse prosti;
Ja videl vas v kovarnom sne,
No net - ty ne izmenish’ mne.

おい オレのサイコーの彼女よ
おまえの愛で オレは幸せだぜ
オレの胸に顔を埋めて
静かな喜びに おまえは酔いしれてるんだよな
 
たくさんの炎が おまえの瞳に
たくさんの喜びが 唇に
胸をふるわせ、体中をふるわせながら
一言もいわず おまえはオレに誓ったのさ

長いくちづけを 会話も交わさず
オレはおまえの愛の喜びを飲み干した
ずっと続く静けさの中で
   だが もしお前がオレを裏切ったら?

 
おお 哀れなオレの彼女よ
オレはマジ切れで残酷になってやるのさ
そして死の嵐を 巻き起こす
おまえとおまえの新しい彼に向けてな---
 
血煙が上がり 叫びがとどろき
オレはお前の唇から
お前の最後の言葉の響きを
目からは 最後のお前の眼差しを奪うんだ
 
愛は翼を持つ夢
希望も幸せも みなおさらばだ
オレは悪い夢の中で お前を見た---
   いや 違う お前は私を裏切ったりはしない!


非常に力強いボレロのリズムで耳に残るスペイン風のメロディが歌われます。もともとこの曲に関してはグリンカの書いたメロディが先にあって、それにクコルニクが歌詞をあとから填めたとのことだそうです。で、その歌詞ですがこちらもかなり強烈ですね。この曲に限ったことではなくロシアの人はほんとうにスペインの男が嫉妬深いという偏見があるのではというくらいこういうドロドロした詩を書き、そして歌にしているように思います。まあ日本人も「情熱の国スペイン」なんてステレオタイプの決まり文句を信じていたりしますからどっこいどっこいではありますが。しかしこの熱い嫉妬。ふたりで抱き合っている真っただ中で彼女の裏切りと、そしてそれへの復讐の情景を妄想するなどというのは、そこまで熱い恋を経験したことのない私には想像のできない世界です。

( 2008.08.01 藤井宏行 )


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